午前2時。 | 江戸むらさき 磯山オフィシャルブログ『跳べないボールはただのボール ~そして伝説へ~』powered by アメブロ

午前2時。

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夜中の午前2時…。


草木も眠る丑三つ時。


ここ一週間、毎日のように、電話が鳴る。


僕が家でFFしてようが、寝てようが、どこかで忘年会してようが、じゃぶじゃぶ素振りしてようが


それは関係なく着信アリ。


毎日、夜中の2時に電話があるなんて。


霊とかお化けとかそういうオカルト的な事を、全然信じてない僕だけど


信じているのは、おっぱいだけだけど


正直、怖い。


なんでこう毎日、電話があるのさ?


可愛い子ちゃんから着信は全然無いのにさ!


もう、ビビって


そのついでに素振りしてしまいそうになる…。


とりあえず、毎日逃げていても仕方がない。


見て見ぬ振りをしていても仕方が無い。


前に進まないのだから。


僕だって、もう32歳の立派な大人さ。


高尾山に短パンで行った時のダメージはいまだに取れないけど


指ぬき手袋を買ってはしゃいじゃう僕だけど


平気で、1日20時間くらいゲームをしちゃうけど


ふと入ったエロスなDVDが売ってるお店の店員さんに、江戸むらさきさんですよね?握手してください!って言われてちょっと焦っちゃうけど


ほとんど毎日、素振りしちゃうけど


やらなきゃいけない時があるんだ!


やってやる!


やってやるぞ!


僕だって、やる時はやるんだ!


勇気を出して恐る恐る電話に出る。


すると、男の声で







『風呂貸して…。風呂貸して…。』


うわぁ~!


で、で、出た~!


よ、よ、『妖怪フロカリ』


※説明しよう!『妖怪フロカリ』とは群馬県出身の某レコード会社マネージャーがあまりにも天然過ぎて、怨念となってしまい、その霊が夜な夜な僕の家に現れお風呂借りて行くのだ!






そして僕が、その恐怖におののいて


つい


あ、いいよ。


なんて言ってしまってからしばらくすると


部屋をノックする音が聞こえる。


き、き、来た~!


『妖怪フロカリ』だ~!


ここは、無視をして難を逃れたいが


無視をしたら、電話がじゃぶじゃぶ鳴るのを僕は知っている。


結局、『妖怪フロカリ』を追い払うのは


お風呂を貸すしか無いのだから。


背中に冷たいものを感じながら


玄関のドアの鍵をゆっくり外す。




すると






『お疲れ様です!すいません…。家の風呂が壊れちゃって。27日まで入れないんですよ~。』




『妖怪フロカリ』は何かを言ってるが、恐怖で僕はそれどころでは無い。


そんな恐怖におびえる僕を見て。『妖怪フロカリ』は


『風呂入っていいですか?あとタオル借りていいですか?』


なんて。


まだ家に来て1分も経っていないと言うのに!


タオルを用意して来ないなんて!


さすがは『妖怪フロカリ』


僕は、とりあえずタオルを渡し


お風呂場に、『妖怪フロカリ』を案内する。


『妖怪フロカリ』は、僕が目の前にいると言うのに、全裸になり


大好物の風呂に入って行く。


ここでとりあえず、ひと安心。


『妖怪フロカリ』が、お風呂に入っている時は、顔を合わせなくていいからだ。


でも、『妖怪フロカリ』がお風呂からあがってくる時はいつか必ずやってくる。


どうしたものか…。






なんて考えるが


『妖怪フロカリ』は、意外とお風呂に入っている時間が長くて


その時間が逆に、僕の中の恐怖を膨らませる。


とりあえず、落ち着こうと


冷蔵庫にあるコカ・コーラゼロを飲もうとすると


ちょうどお風呂場から出て来た『妖怪フロカリ』と鉢合わせになる。


『妖怪フロカリ』は、タオルで頭をバサバサやりながら


『あ、磯山さん。僕もコーラいただいていいすか?』


なんて。


良かった。


冷蔵庫にコカ・コーラゼロが何本も入っていて助かった。


入って無かった時の事を考えるとゾッとする。


『妖怪フロカリ』に、コカ・コーラを渡すと


更に


『ドライヤー借りていいすか?』


なんて言ってくる。


『妖怪フロカリ』は、『妖怪カゼカリ』でもあるのか!


どうせなら、『ハルカリ』が良かったし。


僕ですら、年に2、3回しか使わないドライヤーを、『妖怪フロカリ』もとい『妖怪カゼカリ』に渡し


『妖怪カゼカリ』は、嬉しそうに髪を乾かしている。


『妖怪カゼカリ』が、ドライヤーをしているあいだは、風の音で部屋の音が一切遮断される。


僕が何を言っても無視をするばかりだ。


『妖怪カゼカリ』はドライヤーを終えて、『妖怪フロカリ』に戻り


『ありがとうございました。また借りに来ます。』


と、言葉を残し


僕の家から去って行った。


『妖怪フロカリ』が僕の家にいた時間、正味30分ほど。


恐怖で、僕はもっと長く感じた。





皆様






『妖怪フロカリ』にはくれぐれもお気をつけください。











あ!










メリークリスマス!