緊張。 | 江戸むらさき 磯山オフィシャルブログ『跳べないボールはただのボール ~そして伝説へ~』powered by アメブロ

緊張。

緊張してます。


すげぇ緊張してます。


出演が決まった2ヶ月前から。


だって




CLUB BITTA'20th Anniversary

〝mirror ball lovers〟
10月18日(土)
川崎 CLUB CITTA
OPEN/START 23:30

前売\4000

(共に1D別\500)

【LIVE】

SCOOBIE DO
NONA REEVES
マボロシ

【DJ】
ダイノジ/宇多丸from Rhymester/ミッツィー申し訳from(有)申し訳/オカモト"MOBY"タクヤfrom SCOOBIE DO/磯山良司(江戸むらさき)/魅惑のクニオ♂/

【ネタ出演】
マキタスポーツ/ウクレレえいじ

【出演】ロングヘアー/ありがとう/バウンサー/BAN BAN BAN/ぺんぎんナッツ/元気☆たつや(げんき~ず)/あっしー(catch!)/フラッシュ上野(ヤングフラッシュ)/わくわく村


※深夜公演のため18歳未満の方のご入場はお断りいたします。
※当日会場にてIDチェックをおこないますので入り口にて身分証明書をご提示下さい。
※未成年者の飲酒は絶対になさらないよう、お願い致します。

イベントの置きチケをこちらのアドレスでお受けいたします。

j.yoyaku@hotmail.co.jp

置きチケをご予約される場合はイベント名(今回はミラーボールとだけお書きください。)とお客様のお名前、チケット枚数を必ず付けたしてください。




こんなイベントがあるから。


まず、川崎のクラブチッタでDJでやるだけでも緊張するのに


超スーパー大好きなライムスターのお2人が出るわけです。


宇多丸さんは、DJで。


マミーDさんは、マボロシで。


ライムスターは、高校生の時から大好きで。


ライブもガッツリと行ってたり。


毎回ライブ行くと必ず泣くし。


毎日移動中に、iPodでバカみたいに聴いてます。


そんな憧れの方が、同じ空間に、しかも同じ出演者として出れるなんて。


別に、たいして上手いわけでもDJなのに、誘ってくれたダイノジに感謝です。


どうしましょ?


緊張して、緊張し過ぎて


変に興奮してしまわないか、心配してます。









『お姉ちゃ~ん!』


うっすらとiPodから流れるライムスターの隙間から声が聞こえてくる。


鼻にかかったような甘えた声。


懐かしい声だ。


麻子は、iPodのイヤホンを手慣れた手つきでしまいながら


『久しぶり~!』


と妹の由貴を軽くハグした。


『あれ?お姉ちゃん、ちょっと太った?』


お腹をツンと触られる。


『ちょっとやめてよ!』


由貴のお腹をツンと触り返す。


毎回会う度の恒例の挨拶になっている。


『あ、お姉ちゃん、お土産。』


由貴は膨れ上がったキャリーバックから『伊達の牛タンの薫製』を麻子に差し出した。


麻子は、この牛タンの薫製が大好きだった。


お酒は弱いが、こういう酒のアテがたまらなく好きだった。


『ありがと、由貴。お姉ちゃん、お昼おごっちゃうから。』


東京駅近く、麻子お気に入りのうどん屋『砂場』に入り


2人揃って、名物のかき揚げうどんをすする。


正月に会ったきりの2人。


積もる話があり過ぎて


話が止まらない。


もはや2人の辞書に『沈黙』と言う文字は無い。


麻子と由貴は、4つほど歳が離れているが、麻子は顔立ちが幼い為、よく由貴と双子に間違えられていた。


麻子は、ほうじ茶を一口飲むと由貴に


『で、なんで急に東京に来たの?』


と聞いた。


『3連休が取れてさ。好きなバンドのライブがあるんだ。』


由貴は、地元仙台で看護婦をしていた。


看護婦と言う職業は職業柄、連休を取るのは難しいらしい。


まして3連休なんて。


『まぁ、3連休って言っても、夏休み取らなかったから、その代わりみたいなものだけどね。』


『看護婦って本当に大変ね。週休2日制が申し訳ないかんじ。』


と軽く頭を下げた。


『あ、そうだ!明日ライブ行かない?川崎のクラブチッタ?休みでしょ?1人で行くのつまらないし。行こうよ。行こうよ。』


こうなったら、由貴はきかないことは知っている。


前にも一度、楽天の試合を観に行く行かないで大喧嘩したことがある。


明日は、買い物に出掛けようと思っていたのだが。


仕方ない。


可愛い妹の頼みだ。


ムートンブーツは来週に後回し。


『いいよ、行こうよ。』


『ありがとう!お姉ちゃん!』


由貴はあまりに嬉しかったのか、大きな声になってしまい、店内に声が響く。


隣りのテーブルの客に睨まれた。


由貴は、おじぎすると


バツが悪そうにほうじ茶を一口飲んだ。











川崎駅から徒歩5分。


『ラ・チッタデッラ』の1番奥に、『川崎クラブチッタ』はあった。


『ちょっと歩くの早いよ~。』


麻子の10メートルほど前を由貴が歩いている。


『早く!早く!』


と麻子を急かす。


クラブチッタに着くと、もう入場する客で行列が出来ていた。


1番最後尾に列ぶと、由貴は今回のライブに出るメンバーを麻子にひと通り説明していた。


説明が終わり頃には、クラブチッタ内にいた。


ライブハウスなんて来たのはいつぶりだろう?


あまりこういう場所は得意では無いけれど


ミラーボール。


体に響く音楽。


たくさんの人。


会場の雰囲気に


ビール片手の2人はすっかり酔いしれていた。




すると、DJブースにポッチャリした男が現れた。


どうやら1番最初のDJらしい。


クリームパンみたいな手をしている。


音楽の事はわからないが、あまり上手いDJでは無いらしい。


でも、踊りながら汗だくでDJをしていたので


いつしか、麻子も由貴もノリノリになっていた。


手を上げて、コールアンドレスポンス。


セイホー!


と声をあげる。


やっぱり音楽は素晴らしい。


音楽は癒される。


このところの嫌なことがどんどん忘れていく。


沢田…。


新井…。


はっきりと覚えて顔が、ぼんやりしていく。


ぼんやりとぼんやりと。


そのぼんやりしていた顔が消えかかった瞬間







ポッチャリクリームパンのDJが終わった。


ブースの目の前に立ち、客に頭を下げている。


やりきったのか、すがすがしい顔をしている。









しかし




よく見ると


このDJの短パンの股間部分が明らかに膨らんでいた。






完全に勃起していた。





その瞬間


消えかけていた沢田と新井の顔がハッキリと浮かび上がった。










麻子は三度殺意を覚えた…。












みたいな事があるかもしれないし。







そうならないよう頑張ります。