走る男になりなさい その2 | 編集者の目

走る男になりなさい その2

朝8時に代々木公園に到着すると、

すでに本田直之さんら5、6人の男女がすでに準備体操をしていた。


まさかボクがやってくるとは想像していなかったらしく、

本田さんは意外そうな顔をしている。


「じゃ、走りますか」


本田さんの声を合図に

総勢8名ほどで代々木公園をゆっくりと走りはじめた。


ボクの隣には、かつてバイク競技で

オリンピックを目指していた湯本優さんが伴走してくれている。


「タカトモさん、もっと肩胛骨を後ろに引くように」

「足は蹴るんじゃなくて、自然に前に出して後ろに押し出すようにね」

「あごをちゃんと引いて。でも、体は少し前傾させて」

「おへその下あたりに意識を集中してくださいね」


横から次々と「指示」が飛んでくる。

あれこれ考えながら走っていると、頭がこんがらがってきた。


1周目は……なんとかついていくことができた。

でも、膝の痛みがだんだん強くなってくる。

息もぜえぜえと、しだいに苦しくなってきた。


まわりはというと、なんとはしゃぎながら、走っているではないか。


3周目は足が悲鳴を上げていた。

あたりまえだ。高校の部活以来、20数年ぶりに「走った」のだから。


限界のまた限界を超えて、それでも走って、

3周目を終えたとき、さすがにリタイア……。



こうして20数年ぶりの「ラン」を終えた1時間後、

なんと筋肉痛で歩けなくなった。膝を曲げられないのである。

手すりにつかまりながら、なんとか原宿駅の階段を上り下りする。



全身筋肉痛で歩くのも一苦労だというのに、

なぜか、頭はスッキリしていた。心も晴れやかだった。



この不思議な感覚はなんだろう。



このときの思いを本にできないか。


こうして生まれたのが、

ビジネス書の書き手として著名な本田直之さん初の、

この小説。


『走る男になりなさい』



編集者というのは著者に伴走するのが仕事だが、

この本は、まさに文字通り伴走してつくった本


小説なので内容は書きませんが、

さわやかな感動に包まれる、

「ビジネス系自己啓発小説」です。


ホノルルマラソンのシーンもあるので、

ランニング愛好家は必読ですよ!