ジリリリリリリリリリ!


と、けたたましい音が鳴った。

ぐっすり寝ていたおいらは、
その音で目が覚めた。

その瞬間、
おいらの頭の中をよぎったのは、

やばい!
遅刻した!

だった。


そして、
あわてて目覚ましに手を伸ばすが、
目覚ましスイッチはOFFだった。


ジリリリリリリリリリ!


まだ鳴っている。


その瞬間、
おいらの頭の中をよぎったのは、

あ、スマホだ!

だった。


そして、
再びあわててスマホを手にしたのだが、
機種変更したばかりで、
いままでのとは勝手が違う。


ジリリリリリリリリリ!


まだ鳴っている。


その瞬間、
おいらの頭の中をよぎったのは、

なんだ、なんだ、
何をどうやってセットしたんだ?
タイマーはどうするんだっけ????

だった。


ジリリリリリリリリリ!


まだ鳴っている。

この辺りで、
ようやく本気で覚醒した。
がばっと起き上がり、
スマホを再度しっかり確認しようとした時、
その音がスマホじゃないことに気づいた。


その瞬間、
おいらの頭の中をよぎったのは、


こ、これは!
非常ベルじゃないか!!!!!!!

…と思った瞬間、
ベルはやんだ。






寝ぼけた頭がぐるぐる思考した。
そして思い出したのだ。
回覧が回っていたことを。


あ、
今日は避難訓練だった。








忘れてた。








やべー。

こっそりベランダから下を見たら、
ピロティに住人が集まって、
消防署職員らしき人が消化器の説明をしていた。

やべー。
うちの、おとーさんとおかーさんがいる。

やべー。
怒られる。








居留守をしようと思ったが、
その瞬間、
おいらの頭の中をよぎったのは、



無理だ。
おいらの部屋の鍵持ってるもん、あの人たち。




やべー。


親が来る前に逃げよう。




したっけ。