宮本常一の「塩の道」についての日記の続き。
続いては「日本人の食べもの」について。
杉樽というものが関西で作られ、それで酒を作る。関東の人がその酒を樽ごと買う。
関東から関西に樽を返すのも大変な労力なので、じゃあどのように樽を生かそうと考え、その上で漬物が生まれ、その頃千葉で精製されていた醤油がとても発展したという事だ。
こういう1つ1つの食べものに面白い歴史が潜んでいる。そしてとても上手にあるものを利用し、凄い創造力で新しい食べものが生まれ、またそれをしっかりと流通させる技術を持っていた事に驚かされる。
食べものへの人の思いというのも今と昔とでは大きく違いがある。
今では食に対しての価値観は「どれだけ美味しく、そして楽しめるか」という事が重要とされているけど、昔の価値観は命を繋ぐためのものとしての価値観が強かったようだ。こういう価値観だったからこそ、保存食という蓄えの技術が発展しえたし、身の回りにある環境でどのような食材が摂れるかを試行錯誤している。そのおかげで僕らは今様々な食材を楽しめている。
時々、「この食材初めて口にした人、凄い勇気だよね」という事を話すけど、全ての食材に昔の人の英知が宿っている事を再認識して感謝したいと思った。