なんてすごい文才と、独特のセンスをお待ちの方なんでしょう。

内田也哉子さん。
この方、ものすごく純粋な方なんだろうと思う。そんな簡単な言葉で言い表せなはしないんだけど。
今までも両親に対する想いを、折に触れて正直に話されたりしていますが、著書の中でもやはりご両親の話がメインというぐらいによく出てきています。
他の作家の方たちも、家族の事を正直に書いている事に驚いたりもするけれど、物書きの人ってやっぱり全てをオープンにしないと出来ない職業なのだろうか。

彼女に対して恵まれているって思っている人はたくさんいるかもしれないけれど、話の中で養老先生がおっしゃっていた通り、物事には表と裏がある。だとしたら、彼女にも私達が知り得ない人生の裏の面があったはず。
それが彼女の言葉、表現の端々に滲み出ているように思えた。

何だかこの本、エッセイというよりは、小説を読んでいる気分になってくる。
対談の話は、さながら映画の会話を想わせるようだ。

こんなにも才能も知識も豊かな方だったなんて。
知らなくてごめんなさい。と思ってしまったお願い


せっかくこの小説のような世界に浸っている時に、ふと気が付いた。

そうだ、夕飯の準備をしなくては…。


今日は何を作るんだっけか?

と、図書館で借りて来た料理本を慌てて開くのだった。

これが現実というものなんだ悲しい悲しい