人生には時に乗り越えねばならぬ苦難が訪れるものである。
しかも、往々にしてそれは唐突で冷酷だ。
思いもよらぬ時に思いもよらぬ形でそれと対峙する際、人は己の無力さを改めて知ることになるだろう。
昨夜、我等がサンセッツは例の如くスタジオ練習に打ち込んでいた。
もう「アネモネ」などは大分慣れたものである。
そして、何度目かの演奏の際、やはり唐突に苦難はわたくしの前に現れたのだ。
それも思いもよらぬ形で。
何故、そのようなことをしてしまったのかは今となってはわからない。
ふと、ドラムス フジノ氏の方を見ると氏は一心不乱にハットを刻み、キックを踏み、スネアを叩いていた。
つまり、ドラムスを演奏していたのだ。
何故なら彼はドラムス担当だからだ。
それは問題では無い。
顔を伏せ、縦に小刻みに揺れながら紺色のTシャツでドラムスを叩く彼は荒々しい8ビートと完全に一体化していた。
彼はその瞬間、フジノタカシという人間では無く、荒々しい8ビートだった。
僕はアネモネのAメロを吹いた。
いや、正直に言おう。
一曲の中でそこそこまんべんなく吹いた。
メンバーは異変を感じていたようであったが通常通り演奏を終えた。
しかし、当然ながらやんわりと説明を求められることになるわけである。
わたくしは上記の理由を二人に伝わるように出来るだけで詳細に説明したのだが、彼らの反応は「いや、何もおかしくないですよ。」、「じゃぁ、どうすればいいんだよ。」というものであった。
過去に別の編成のメンバーとやっていた際にもアカシア氏のドラミングを見て吹いてしまい最終的に全員の演奏が大変なことになったことがあるが、わたくしにはそういった哀しいサガがあるようだ。
まぁ、次の演奏の時からはちゃんと克服しましたけどね。
確かに苦難は訪れるが人は勇気と努力によってそれを乗り越えて行ける。
乗り越えて行かなければならないのだ。
わかったか、凡愚どもが!!
そして、めな氏のベースのフィンガーピッキングが強いという話をしていた際、北斗神拳だかなんだか知らぬが倉庫で働いていた際、右手の二本指で段ボールを貫いていたから、それも関係あるかもしれませんね、などと真面目な顔で話す彼に「何を言っとんだお前は、げらげらげら。」とフジノさんと二人でツッコミを入れて昨夜の練習は幕を閉じました。
あまり音楽の話をしていない気がするが、気のせいだろう。
そんな北斗神拳の使い手が編集してくれたアルバム「サッドソングス」のダイジェストをどうぞ。
サッドソングス 通販
http://edgarshelly.web.fc2.com/L7.htm
チャオ。