いやー、凄い雷でしたね。
家の中に居たにも関わらず、かなりの迫力がありましたよ。
そんなこんなで思い出したのだけれど、わたくしはサンダーが大嫌い。
「え?なんで雷なんかが怖いの?」とか「自分は雷が大好きだ。」などと吐かす人間は、ただ単に稲妻によって恐怖にさらされた経験がないか、本当は肝が小せぇくせに自分の剛胆ぶりを虚しく演出しようとしておるのか、もしくは結局のところギリギリのところで自分は危険から免れることが出来るという都合のいい妄想に囚われている御目出度い馬鹿野郎に相違ないわけなんである。
そういう自分も、もともとは雷電などは少しも怖くなどなかったのだけれど、ある時を境にまったく見識が変わってしまったのである。
あれは自分が中等学校の学生だった時分、わたくしは自宅から20分ほどのところにある学習塾に強制的に毎日のように通わされていたのだけれど、授業が終了しておそらく夜9時くらいに帰宅しようとしてたのね。
すると、自分とは違う方向に帰って行く同窓の生徒の向かう夜空に稲光が見えたんですよ。
自分は「あら、可哀想に。」などと思いながらも、その、わざわざ荒れ狂う空の下に向かって歩いて行く、その野郎の様子が少しく可笑しくてほくそ笑んでいたのさ。
しかし、中等学生の身分にとっては、もう夜も遅いわけであるし、いつまでもほくそ笑んでいるわけにも行かず、自分も家路を急いだわけさ。
すると、いくらも行かないうちに、どうも自分の上空が穏やかじゃねぇわけ。
轟き光るわけですよ。
でね、あのサンダーの野郎が自分に近い時。
空気が違うんですよ。
張り詰めてんのね。
生物として殺気を感じるあれね。
あと、音。
スタジオ練習とかライヴハウスの比じゃねぇわけよ。
それと、光り方。
そんなこんなで不穏な気配を感じつつ、さらにチャリの速度を速めて彼奴らの結界から逃れようとしたら、もう、近くに落雷しまくるわけですよ。
んで、近い時って凄ぇぜ。
肌にビリビリ空気の震えを感じるんだから。
そんで、わたくしが何故か自転車から下車し、姿勢を低くして、見栄も外聞もかなぐり捨て、なんとかこの危機からあさましく免れようとしていた時、雷神ゼウスは凄まじいのを投げてよこしたのですよ。
ちょうどその時、自分がかつて通ったのとは違う小学校の辺りを通過する時で、たぶんその小学校に落雷したのだと思われるのだけれど、突如自分の周りが真っ白い光に包まれ「うぉ、眩しい!」と感じたのと同時に凄まじい轟音に全身が包まれたのでした。
伏せたね。
アスファルトに。
そりゃ、人に落ちる確率なんてのは極めてゼロに近いわけだし、落雷で死亡するなんてことは、そうそうないというのはその時分から知ってはいるのだけれども。
でも、理屈じゃないんですよね。
いや、マジで。
たぶん、上記の出来事と似たような体験をした方は俺を笑えないと思うな。
そこで笑ってるお前。
お前なんかこの世の真の恐怖というものを知らない大甘野郎だってことを俺はちゃんと知ってるんだからな。
死ね!!雷!!
多少言い過ぎたのかもしれませんが、わたしは謝罪しませんよ。
それじゃ。
チャオ。