さて、昨夜は練習。
前回のたるみきった練習態度を改めるべく、セットリストの通し稽古を連続で6セット演りました。
これ以上連続で演るのはオーヴァーワークっぽいので、一旦、休憩することにしました。
相変わらず我等がサンセッツは、やることが極端です。
そして、また、無意味かつ無内容なフリートークに没頭したのち、練習に戻り、また1セット演って残りの時間はコーラスやらアレンジの確認やらに費やしました。
けっこう気合を入れてやれたと思います。
なので練習後、一滴も飲んでいないにも関わらず、メンバー全員がわけのわからないことを言ったり、意味もなく笑い出したりして普段よりさらに不審な集団になっていました。
そんな具合に弛緩しきったひとときを過ごしていたところ事件は起こりました。
何やら不穏な気配を感じたのでそちらのほうを見てみると我等がロック・スター セシル・ゴー氏が我々から少し離れたところで談笑していた若いバンドのメンバーの一人に、大人気なく大声で怒鳴りつけていたのでした。
「おまん、誰のエフェクトボードに腰掛けてけつかんねん、わりゃ、こりゃ!!」 と。
どうやら、その若者がセシルさんのエフェクトボードに腰掛けているのに抗議しているようです。
すると、近年の若者にありがちな傾向なのですが、自分の常識、及び、考慮が欠如している故に他人に無礼を働き、注意を受けたにも関わらず、逆ギレをし、「うるせぇんだよ、このお洒落野郎が!!」 と言い放ったのです。
すると、我がバンドで1、2を争う穏やかさを誇る、とはいっても我等がサンセッツのメンバーは 3人しかおらぬわけですが、そのセシル・ゴーも腹に据えかねたらしく、腕を組み、目を細め、大物の顔をして、静かな、しかし、凄みのある声でおっしゃいました。
「君、僕は鍛えているから通常の成人男性では全く歯が立たないよ。空手は百段・・・」
小学生にも通用しないであろう薄っぺらなハッタリを我等がロック・スターが、カマしきらないうちにその若者はセシルさんのボデーを鋭く打ちました。
自身の台詞に酔い痴れていたロック・スターは思わぬ不意打ちをまともに喰らってしまい、腕を組んだ状態のまま、激しく 「く」 の字に折れ曲がり、まるで海老のように後方に軽く吹き飛び、膝から崩れ落ちつつ、額を床に強打してしまいました。
しかも、その瞬間にも目を細め、大物の顔をしているのが見えました。
そして、なぜか他のメンバー達も加わって、5人くらいの若者たちに袋叩きにされ始めました。
わたくしは、とにかく出来る範囲で助けるようなそぶりを見せ、自分の手に負えないので仕方なく、よそに助けを呼びに行くかのような小芝居をして、この場を離れようと思って立ち上がったのですが、気がつくとアカシア氏がわたくしの腕を強く掴んでいます。
そうだ。
自分が先述のような、まわりくどい小芝居をしなくても「人間凶器」の異名を持ち、アカシア流を誇る我等がドラマーが万事上手くやってくれるに違いない。
そう思って彼の眼を見たのですが、突然の過度の練習による過労のせいか、人間凶器はうつろな眼をして、薄笑いを浮かべ、「僕は赤飯が好きでねぇ。」などと不可解なことを口走って全く役に立ちそうにないのです。
しかも、俺の腕をしっかり掴んで放さないのです。
その間にも我等がロック・スターは盛大にボコボコにされ続けており、頭を抱え、体を丸めながら、「やめてください。わたしを殺さないでください。」と悲鳴をあげていらっしゃいました。
このままではセシルが死んでしまう。と、焦ったわたくしはパニックに陥りながら、アカシア氏に「放して下さい。わたしを殺さないで下さい。」と、訴えたのですが、アカシアは、「だから、なんでそこで、うな重が出て来るんだよ!!馬鹿!!」などと意味不明なツッコミをかまして、げらげら笑うばかりなのです。
しかも、俺の腕をしっかり掴んで放さないのです。
そうこうしている間に若者たちの私刑は終了し、あとには何故かズボンが脱げたセシルさんが嗚咽を洩らしながら、突っ伏しているばかりでした。
外に出ると冷たい冬の夜が広がっており、セシルさんは「あー、風が冷たくて目にしみる。」だとか、「あー、欠伸が出る、欠伸が出る、ねっみっ、あーねみぃ。」などと言って泣いているのを誤魔化そうとしていたので、自分は「そうッスね、やっぱウーロン茶はサントリーですよね。」などといい加減に調子を合わせて仲良く家路を急ぎましたとさ。
さーて、このブログの中に大嘘が含まれています!!
どれかわかるかな!!
チャオ。