市街地にヘクトルの大部隊が進軍しているとの報告があった。
それらの迎撃のため、レンジャーチームと共に出撃したストーム1こと、フェイさんであったが―――
「レンジャーチーム各員に告ぐ!!最速で、連中をぶっ潰すわよッ!!」
今までになく、真面目に本気モードであった。
心なしか、バックには赤い炎すら見える気もする。
「…ど、どうしたんだストーム1は…?」
「さ、さぁ…」
基本的に戦闘中でも、それなりに真面目に戦うフェイさんではある。レンジャーチームがピンチになれば、小説中では描写がしてないが駆けつけてくるし、なんだかんだで面倒見もいい。
ただ指揮能力は平凡なため、ほとんどの場合は「自由行動」を推奨するのがフェイさんクオリティだったりもする……のだが。
「レンジャー3-2と3-3は左右方面に、まずそれぞれ600m程移動。そこから見える範囲内のヘクトルに攻撃しつつ後退。無理に撃破はしなくて良いから、ともかくポイントBへ移動し、被害が出ない程度にそこから攻撃するように。そして、敵が集まってきたら回避優先でポイントAに移動。
レンジャー3-4はベガルタを主軸にポイントAで接近してくる敵を迎撃しつつ待機。3-2、3-3と合流したらポイントBへとただちに一斉攻撃を行うように。
3-1は私と一緒に遊撃をやるわよ。砲撃型を最優先で潰し、その後に残敵を叩く。いいわね?」
フェイさんは、今――今までになく細かい指示を飛ばしていた。
いつもはもっと柔らかい感じなのだが、今日はいつになく厳しい雰囲気だ。鬼気迫るものすら感じられる。
なんというか、すっごくリーダーっぽい。頼もしいと言えば頼もしいが、普段と違うとそれはそれで不気味でもある。
一体何があったんだ…?と、レンジャーチームの皆さんが唖然とする中、フェイさんは周囲の面子を睨みつける。
「返事は!?」
「イ…イエス、マムッ!!」
「よし。それじゃあ―――散開っ!!」
「イエス、マムッ!!」鶴の一声ではないが、すぐさまレンジャーチームはそれぞれの役割を果たすべく、行動を開始した。
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フェイさんの立てた作戦は実にシンプルなものであった。
最も危険な砲撃型を最優先で潰し、その間に別チームが残りのヘクトルを攻撃しつつ誘導。その後、指定の場所に集まってくるであろうヘクトルを、ベガルタの大火力と全チームの火力を持って殲滅する…と言う物である。
ヒット&アウェイと待ち伏せを組み合わせた単純明快な戦術である。
ちなみに、最初はストーム1にベガルタを動かしてもらおうとしたレンジャー3-4の皆さんであったが、一睨みで却下された。
――実は、今だベガルタはフェイさんにとってトラウマだったりすのだ。
…だが、あまりにもベガルタ搭乗を避け続けたのが引き金となって、フェイさんにとっては新たな悲劇(喜劇かもしれない)が起こることになるのだが―――それは、また別の話である。
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さて、途中の戦闘描写は作者の都合でカットするとして(マテ
「報告!!」
「オールクリア!!ヘクトルは一体も見られません!!」
結果からすれば、多少の被害は出たものの、大成功であった。戦闘時間も、見事な作戦と連携攻撃により、あれだけの数を相手にした割には早い方と言えるだろう。
「よし、ではこれで作戦は終了!!撤退するわよ!!」
「イエス、マムッ!!」
こうして、ヘクトルの大部隊を退けたフェイさんと、レンジャーチームの皆さんは基地へと帰還するのであった。
―――そして。
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1時間後。
とあるカフェにして、フェイさんの姿があった。
そして、カフェの扉には「ランチタイム・期間限定サービス実施中 デザート30%OFF」の張り紙があった…。
to be Countinue...
☆えむ’sコメント☆
フェイさん、真面目に本気を出す…の巻。
まぁ、なんだかんだでフェイさんは、やれば出来る子です。
真面目に本気を出した動機は、すっごく不純と言うかお約束だったけどねっ!!
とりあえず、なんとか…書けたよorz
ちょっと短いけど、これが…精一杯です…。とりあえず今週のノルマは果たした…ぐふっ。 ( _x_x)_ バッタリ