Mission28 地底進攻作戦P4 | 地球防衛軍第7支部(凍結中)

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「…あと少し―――」


 地底を進みながら一人呟く。

 すでに作戦は最終フェイズへと突入していた。ストームチームが同行している部隊以外の被害は大きくなっているようだが、それでも作戦中止にはならない。なんとしても最深部に到達しなければならないのだ。

 それは、なんとしてもこの作戦を終わらせ、地球の平和を守るために。

 そして――――



 予約したケーキバイキングに行くために。




 合流したレンジャーチームと共に、巣の中心を目指す。途中、装備を変更し、今回はPX50バウンドショットなる新装備をあずかってきた。こいつは、バウンドガンのショットガンタイプで、散弾の全てが跳ね返ると言う特別仕様。閉所での戦闘なら、強力な武器となるだろうとのことだった。

 使ってみた感想を言わせてもらえば、確かに強力だった。弾が大量に跳ね返ってきた時は、すごく怖かったけどっ。

 それでも使い方さえ間違えなければ、強力な武器には違いない。こういう場所だしね。


 巨大生物を撃破しつつ進んでいると、不意に味方の通信が入ってきた。


「こちらストーム4。目標地点に到着。レンジャー1-5はすでに全滅。生存者なし」


 ストーム4といえば、確か・・・ビル隊員だったっけ。って…あれ?

 そこで通信が途絶える。

 まぁ、あのビル隊員の事だから。包囲されたって、全然問題はないと思うし…。

 少し気になるが、まずは先に進む事に専念することにする。


 どうやら、ここの巨大生物は防衛に徹しているらしく、向こうから先に攻撃はしてこない。つまり先手を取る事が出来るので、攻略自体は一番楽な気もする。

 バウンドショットで強襲。あとは同行しているレンジャチームと一緒に弾幕を張れば、そうそう苦戦はしない。


 そして、さらに進むこと数分。次々と飛び込んでくる報告は、ストーム5、ストーム6と続けて、通信が途絶えたというものだった。


「……・・・」


 ぶっちゃけると――あの二人が、やられたなんて光景は、まず浮かばない。 何かあったには違いないが、まぁ気にするほどの事ではないだろう。通信途絶って言うのは気にはなるけど・・・。まぁ、それほど心配するほどの頃ではないと思う。絶対。


 そんなわけで足を止めずに、さらに先へと進む。

 ちなみに何気にものすごく時間が経過しているように思うが、まだ1月1日であることを、ここで言っておく。


 そうこうしているうちに…。地底の最深部と思われる地点へとたどり着いた。

 あとは、正面に見える曲がり角を曲がれば、巣の中心。報告にもあった女王アリがいる場所だ。

 通常なら、このまま進んでいくのだろうが…私は違う。

 前経験が生きているからこそなんだけど。地底の女王蟻は地上で遭遇するより厄介だ。スプレーもしくは火炎放射の勢いでばらまかれる酸は、逃げ場のない通路などでは避けることも出来ない場合があるのだ。

 では、どうするか。

 答えは簡単。私には秘策がある。


「一応流れ弾が来る可能性もあるから、退避しといてね」


 レンジャーチームの皆さんにそう告げて、持ってきたもう一つの装備を取り出した。




~女王アリ視点~


「!?」


 巣の最深部にて。EDFを待ち受けていた女王アリは、突然のことに思わず驚いた。

 唯一の出入り口。そこから大量の跳ねるグレネードが飛びこんできたのである。それがEDFからの攻撃であることは、すぐにわかった。

 すぐさま酸を吹き付けるが、攻撃の手はやまない。一定間隔で容赦なく飛び込んでくるグレネードは、縦横無尽に広間を飛び回り、爆発。安定はしていないものの、確実に女王アリにダメージを与えていく。


 どうせなら正々堂々勝負しろ…!!そう叫びたい気持ちだったが残念。

 彼女には、人間にそれを伝える術はなく、ほぼ一方的にボッコボッコにされていくのであった…。



~フェイさん視点~


「…終わったわね」


 洞窟の奥から、大きな断末魔のような物が聞こえ、攻撃の手を止めた。

 手には、スプラッシュグレネードα。跳ねまくるグレネードを大量に撃ち出すアレである。

 こういう地形だからこそ出来た攻撃ではあるが、まぁ大した被害もなく仕留められたので、よしとしよう。

 唯一の被害は、私だけ。まぁ、冬村隊員みたいに跳弾を自在に操れるわけではないので、幾つかが私のほうに飛んできただけのことなんだけど。


――ケーキバイキングを予約していなかったら、やられているところだった(マテ


 ちなみに、レンジャチームは後退させておいたので、味方誤射はしていない。

 それはともかく―――


「よし、終わったーッ。さぁ、さっさと撤収するわよ!!ケーキバイキングが待ってるんだからっ」


 作戦は終わった。あとは自分へのご褒美タイムだ♪



~To Be Countinue....~




~おまけ① 喋ったストーム4の謎~


「ストーム4、お願いだから何かしゃべってくださいッ。本部への報告どうするんですか!?」

「・・・・・・」

「え? 代わりにやれ? ぼ、僕がですか!?」

「・・・・・・(コクリ)」

「えええええええっ!?」


 数分後。仕方なく変わりに喋るレンジャー隊員の姿があった。

 そんでもって―――


「こちらストーム4!罠だ! 包囲されてる! 凄い数だ!ダメだっ! 敵が多すぎるっ! うあぁーっ!」

「・・・・・・・」

「あいたっ!? な、なんで殴るんですか!? 通信機落として壊れたじゃないですか!! 」

「・・・・・・・」

「え? 俺はそんなにへたれじゃない? ・・・す、すみません・・・つい」



~おまけ② ストーム5が通信途絶した理由~


「ストーム5。レン(爆発音により声消える)」

「どうしたスト(爆発音により(ry))」

「さっきから、何か聞こえませんか?」

「気のせいじゃないでしょうか。それより、次を起爆しますので退避をしてください」

「了解!!」


 ↑一定間隔による爆破と、通信のタイミングが重なったため気がつかなかった…の図。



~おまけ③ ストーム6が通信途絶した理由~

「…? あ、すみません、誰か予備の電池は持ってませんか? 通信機の電池が切れたんですが…」




―今度こそ終わり―


☆えむ’sコメント☆

 というわけで、地底進攻作戦終了。

 フェイさん活躍・・・の巻。あんまり活躍してるように見えない? それは言うなorz


 ストームチームとの通信途絶理由は、こじつけてみました。ストーム4はともかく、後の二人は…多少苦しい気もするネタ的に…。でも、まぁいいよね、てへっ(ぉぃ