いつかは訪れるとは思っていた。
そう、黒蟻をエンドレスに降下させてくるキャリアーの撃墜だ。
際限なく巨大生物を降下させてくるキャリアーの存在に、本部もコレはヤバイと思ったのだろう。
大型円盤もといキャリアーを撃墜するための作戦を立案。それを実行すべく、レンジャーチームと共に出撃をすることとなった。
まぁ、キャリアーなんて動く的みたいなものだし。
そもそも頑丈とは言え無防備の極みともいえる打たれ弱さに定評があるのだ。
そして、初めてキャリアーと戦った時みたいに、キャリアーをおとなさないと終わらない事に気づかず延々戦い続けるなんて間抜けっぷりをするつもりもない。
そんなわけで遠距離と近距離に対応させるべくスパローショットM3と連射型ロケットランチャーであるカスケード2をもって出撃。早速戦闘を開始した。
キャリアー自体に危険はなくとも、それの厄介さは以前の経験からよくわかっている。
そんなわけで少しでも早く片をつけるべく、すぐさまカスケード2のロケット弾を全弾叩き込む。
高速で撃ち出され、次々とあがる爆発に巻き込まれていくキャリアー。
だがやがて爆煙が晴れれば、そこには無傷のキャリアーの姿――-
馬鹿な・・・。いくらHARDとはいえ煙すら噴かないとは。
まさか世界が違うから、耐久度にも違いがあるということだろうか。
やはり前とは色々違う世界。簡単には終わらせてくれないということらしい。
それならそれで、攻撃を浴びせ続けるだけのこと。もちろん、降下してきた黒蟻の相手にも、労力を割かれることにはなるだろうが、仕方ないl。
そんなわけで、戦闘を再開する。
だが、この時、私はある致命的なミスを犯している事にまだ気がついてはいなかった。
おかしいと気づいたのは、戦闘開始から6時間が経過した時の事だ。さっきから幾ら攻撃しても、キャリアーが落ちないのである。
さすがに私ですら疲れてきた。だが、キャリアーを落とさなければ帰る事は出来ない。しかし一向にダメージが通った様子がない。
……こっちのキャリアー無敵なのか。とすれば人類に勝ち目なんかないではないか。
どっと来る疲れ。それでも諦めたら、最後だ。
もう落ちないのなら、どうでもいいやーと、適当かつ投げやりに狙いをつけてカスケードを一発撃つと―――
たまたま巨大生物を降下させている穴に当たって爆発。キャリアー全体から一瞬火が噴いたのが見えた。
(゜д゜ )
(つд`)ゴシゴシ
(゜д゜;)
なるほどそういうことか。
偶然ではあったが、理由がわかった。こちらのキャリアーは、マザーシップとかみたいに発進口――いや、この場合は降下口を狙わなければいけなかったのだ!!
とりあえず一度わかったトリックはもう通用しない。
あとはこのキャリアーをさっさと沈めてしまえばいいだけなのだから。
予想通り、弱点を狙って攻撃してみると、さほど苦労することもなくキャリアー二隻を撃墜することができた。
もっと早く気がついていれば、実はあまり苦労しなかったのかもしれない。けれども、この経験は次に生かせばいい。ただ、それだけの事だ。
あ~そこの君…。何で5時間も戦って気づかないんだよ、とか余計な事を言わない。
レンジャーチームとは逸れちゃってたし、ブリーフィングでも説明はなかったし。
弱点があるなんて、誰も教えてくれなかったんだもんっ
え?通信で本部が教えてるって?
………あぁ、なるほど。
それならば納得もいく。だったらなおさら、わかるはずはない。
なぜならば―――
EDF本部にて――――
「…この通信機はなんだ?」
「あれ? ・・・あぁ、ストーム1のか。あいつ、忘れていきやがった―――」
to be countinue.....
☆えむ’sコメント☆
ふぅ、やっと久々に続きが書けました。
そして、コレを見て…もしデジャヴを感じた人。その人は第7支部でもかなりの古参もしくは熱いファンということになります。だって、今回はちょっと手抜k(ゲフンゲフン
それはさておき、1,2やってた隊員は、通信があるまで3のキャリアーの弱点に気づかなかったのではないでしょうか。まぁ、偶然見破った人も結構いるとは思いますが…。
1,2を踏まえての3の罠。はまった人は多いんだろうなぁ