Mission05 掃討戦 | 地球防衛軍第7支部(凍結中)

地球防衛軍第7支部(凍結中)

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「遺憾ながら彼らを侵略者と認識せざるをえず」


 それが、朝に総司令部から全EDFへと届いた通達であった。

 でも何を今さら―――なんてことは、口が裂けても言わない。でも思うのは自由なので、心の中で思っておこう。

 初っ端から戦闘に発展して、被害もでまくりなのに、今にななって侵略者認定とはどういうことなのだ。

 なんていうか、この本部―――嫌な予感しかない。罠的な意味で。


「フェイ隊員、駄々漏れですが…」

「じゃあ、オフレコにしといて♪」


 隣にいたレンジャーチームの一人が引きつった表情で教えてくれたので、ニッコリ笑顔でそうとだけ言っておいた。それを聞いて、コクコクと首を縦に振って黙り込むレンジャー隊員。

 実は前回の作戦から、数日が過ぎて。どういうわけか、最近ちょっと周囲の目が変わってきたような気がしている。

 こう、なんというか…。怖いものを見るような―――というか、頼りにはなるけど怒らせない方がよさそうだ…!!みたいな。

 ――まぁ、前(?)にも、そういうことはずっとあったので、さほど気にはしていないのだけど。それでも「変化」は気になるもので。一体なんでだろうか。まさか開発部にスティングレイで殴りこみに行ったのが原因とは、到底思えないし…。


 とりあえず話を戻すとしよう。

 ともかくEDFは本格的にフォーリナーを侵略者と認定し、本格的に対抗することを決定したようだ。

 その一環として、世界各国の航空戦力を結集。敵船団への総攻撃をおこなうらしい。


 ―――はて。

 私の記憶が正しければ、これは何かのフラグだったような気がするのだが。そう、それこそ前の場所でも似たような展開があったような…。

 しばらく首を傾げて考えてみるが、結局思い出すことは出来なかったのは言うまでもない。





 さて、今回の作戦だが。

 EDFの空軍が敵船団への総攻撃を行うに伴って、地上部隊は地上の巨大生物を相当するのが主な作戦となった。

 巨大生物といっても、例によって例に如く、黒蟻だ。

 今回は、前回バーナーと間違えて持って行かなかった火炎放射器(行くまでに、4回確認したのでも間違いはない)と、手榴弾のMG20を持っていくことにした。

 

「それじゃあ行きますかっ!!」


 今回は意気盛ん状態にて出撃する。

 と言うのも、今回は食堂のデザートがケーキの日なのだ。そして、実を言うと―――ここしばらく、ケーキ食べ放題と気がついてから一度も、私は食べていなかったりする。

 理由は、陸戦兵の訓練をずっとがんばっていたから。そして、ある程度の実力がつくまでは食べないと――そう心に誓って、懸命にがんばってきのだ。ケーキも食べずに。














 ―――嘘だ!?と思った奴は、フルボッコの刑なので、よろしく。


















 だが、ようやく一通りの特訓を終え、レベルもかなりあがった。だから今回の作戦が終わったら、思いっきり堪能しようと、そう考えたわけだ。

 ご褒美ってのは、やる気を出すための最高の起爆剤だしね☆



 と言うわけで、さっそく戦闘が始まった。

 今回は長距離装備ではないため、まずは近づく事が最優先となる。

  

 他のレンジャーチームの攻撃をかいくぐりながら接近し、火炎放射で一気にその場を薙ぎ払う。

 だが、これはあくまでフェイクだ。集中して当て続けるならともかく、ちょっと程度の放射では、簡単に倒す事は出来ない。

 それでも炎が消えるまでの数秒間。僅かな時間とは言え、足が止まるのは確か。そうすれば後続の仲間への被害は減るし、こちらも攻撃するチャンスが出来る。


 すばやく火炎放射からMG20を取り出し、すぐに放り投げる。


「(ドカーン)ぎゃぁぁぁぁっ!?」


 瞬間、咄嗟に投げた手榴弾は1m先へと落っこちて爆発した。私ももろとも――――





 どうやら、この手榴弾。ちゃんと力を込めて投げないと遠くまで飛ばないらしい。

 …前の場所で聞いた時は、力加減とか関係ないと言われてたような気がするのだけど。

 まさか、いきなり足元とは…。



 気をとりおなして、今度はちゃんと力を入れて放り投げてみた。

 今度は至近距離爆発ではなく、ほどよい位置にて爆発する。精密に投げるには、もう少し練習が必要かもしれないけど、まぁ困りはしないだろう。

 あと、もっと遠くに投げるのは、まだちょっと難しい。―――私って、結構非力な女の子だし。



 そうこうやって戦闘を続けているうちに、巨大生物の群れは無事に掃討することが出来た。

 なんどかMG20を投げ間違えて、味方を巻き込んでしまったりしたような気もするけど、たぶんそれは幻覚だろう。


「これで終わりか・・・・」


 ともかく作戦は終了した。

 あとは帰って、ずっと我慢していたケーキ断ちに別れを告げて、思いっきり堪能―――



「空軍が壊滅だ! ガンシップがこちらに向かっている! 総員退却! 急げ!」



 唐突に響く本部からの通信。退却?オーケー、よろこんでそうしようじゃないか。

 すぐさま踵を返して、退却を始める。



「逃げろーっ!」
「どうしたんだ!?」
「空軍が壊滅した! ガンシップが来るぞ!」
「総員退却! 敵のガンシップが来るぞ! すぐに退却しろ!」
「本部からストーム1へ。 撤退中のレンジャー2-5が敵ガンシップに捕捉された。すぐに救援に向かえ!」


 だが断る!!早く退却して、ケーキを食べるんだ…!!


「こちらレンジャー2-5。敵の攻撃を受けている! このままでは全滅だ! すぐに救援を!」
「レンジャー2-5。ストーム1が救援に向かった。持ちこたえろ!」


 ちょっ?!誰も行くとは言ってな―――


「レンジャー2-5。了解! うっ、うおぁーっ!」

 ………話はどんどん勝手に進んでいく。

 しかも冗談抜きに、レンジャー2-5はピンチらしい。



 ……ケーキが遠のいていく。

 でも、ここで見殺しにしたら、きっとせっかくのケーキは美味しくなくなることだろう。それだけは避けたい。

 レーダーを見ると、幾らか離れた場所に、ガンシップに囲まれた味方の反応がある。

 この近距離装備の推定射程では、まず届かない。


 だが、それがなんだ。助けにって間に合わなかったら、もっとやってられない気分になってしまう。

 今すぐ攻撃して、敵の数を減らす。それが最優先。


 さっさと片付けて、ケーキを食べる!!

 そのためになら、私は手段は問わない―――

 ただでさえケーキ我慢してて禁断症状来てるんだからっ!!



 その後のフェイさんの行動は早かった。

 手にしたMG20を見つめ、小さく頷く。そして、遠くにたむろっているガンシップを睨みつけ―――









 その後、ガンシップに包囲されていたレンジャ-2-5は、「遠距離」からの「ロケット弾」による精密援護攻撃により危機を脱出。無事に、退却をすることに成功した。


 だが、その日のストーム1の装備を知った者は、誰もが首をかしげたという。

 一体、何時の間にスティングレイなんかを持ってきたのだろうかと―――――。


 その真相は、フェイさんと読者のみぞが知る。


~To be Countinue....~



☆えむ’sコメント☆  

 ケーキが絡むと、その度合いに応じてPAR補正がかかる。それがフェイさんクオリティ。 

 

ちなみにEDF3の手榴弾は、トリガーちょん押しは非常に危険らしいですね(汗 

 EDF1~EDF2からはじめてた人は、ほぼ全員一度は自爆してるんじゃなかろうかと…そんなことを思ったり。

 「あったあったw」と言う方は挙手w