その男は格納庫で一人嘆いていた。
「いくらなんでも、あんまりじゃねぇか…」
その傍らには、EDF最新鋭戦闘ヘリ。バゼラートが一機。
戦闘ヘリでありながら武装は機銃のみ。しかも、運動性は極悪。しかも装甲は紙。と言う目も当てられないスペック。
しかし、それでも前大戦では、それなりの戦果をあげる事が出来ていた。
最終戦間近、敵が結集している地点への攻撃を行い、全滅させると言う快挙も達成できた。
ほかにも海岸での歩行戦車との戦闘など。
リペアスプレーと言う装備は欠かせなかったものの、なんとか戦闘をこなす事が出来たのだ。
だが、しかし…!!今回の大戦では、そうでもなかった。
地上からでも平気で飛んでるヘリを糸で狙ってくる蜘蛛。さらにどんなに高空だろうと糸を飛ばしてくるバゥ・ロード。そんでもって、対空砲火並の攻撃をしてくるムカデ。
さらに、新型歩行兵器のディロイ。奴のレーザーは凶悪そのものである。
それだけでも厄介なのに、今大戦は敵の航空戦力は半端ではなかった。
UFOファイター…は、まだいい。ドレットノートや爆撃機も敵ではない。
だが、近衛UFOのインペリアル・ガード。そして羽蟻。またまた反射円盤のシールド・ベアラー。
どいつもこいつも、ヘリ殺しである。
しかも動きが悪いのでかわせない。しかも装甲弱くて、耐えられない。もう、眼も当てられない。
そんなわけで、今回。彼の愛機バゼラートは全くと言っていいほどに活躍の場がなかった。
なぜ戦車には見せ場があると言うのに!!なんなんだ、この扱いは!!
叫んでみるが、どうしようもない。
なぜなら、仕様の都合でそうなってしまったのだから。
そんなわけで、彼―――バゼラートのパイロットは一人、格納庫の隅で「の」の字を書いていじけているのであった……。
■おまけ■
というわけで、かわいそうなヘリの思いを書いてみました(マテ
前作はノーマルなら、ヘリの置いてあるステージなら、ヘリだけでもクリア可能でした。(最終面除く)
「結集」ですら不可能じゃなかったし、「神の雷」も可能。
だと言うのに…!!今回は別です。ヘリの天敵多すぎです。っつーか、ほとんどが無理。
果たしてヘリのみでクリアできる場所は、何箇所あるのやら……(トオイメ)