一抹の不安を抱えつつ
担当の美容師さんにご挨拶して
『私に何か言うことない？』
『……何で知ってるんですか？』
やっぱり……
新店舗が出来るのでそちらへ異動するとのこと。
栄転だもんね……
今度はトップスタイリストになり、それなりの地位も頂くとのこと。
4年間ずっと担当してもらい、何も言わなくても好むスタイルにしてくれていた。
ダメなときはダメだとはっきり言ってくれる信頼感も出来ていただけにちょっと残念な気持ちもありつつ……
でも、行くたびに努力している彼の話も聞いていたし実力を上の方に認められて神戸コレクションの舞台裏にも行ったりという話も聞いていた。
近いうちにそうなるのかな？
そんな気持ちもどこかにあり
『君が居なくなったら私は誰にやってもらうの？』
なんて冗談を言っていたのは半年くらい前かな……
まさかホントに現実になるとは思ってなかったけど
今日は染めるだけにして次回次に引き継ぐ方に切ってもらうことに
信頼度が出来ていただけに、慎重に選びたい。
彼いわく私の髪は扱いづらいらしく、それなりの腕がある人じゃないと大変とのこと。
次回切ってもらう時に切りながら引き継ぎ
ワガママですが……
死活問題なの
相性の合う美容師さんを探すのが本当に大変なの
最後のワガママ言わせてね
