有刺鉄線の先に見えたのは…
幼い頃私は…
小学校一年生の終わりまで、小平市学園西町という所に住んでいた。
近くに玉川上水が流れ、当時を記憶する風景の中に必ずそれはあった。
ある時…
幼稚園の頃、2歳違いの弟と私は旅に出た。日帰り旅行のお子様バージョンだ。交通手段は、弟が三輪車で、私が三輪車に毛が生えたような?二輪車。
ここを真っ直ぐ行ったら何があるんだろう?
道を目にすると、そんなことばかり考えている子供だった。当時はとくにこの玉川上水に沿った道が気になって、気になって…
ある時、弟を道連れに決行したのだ。
所持品は、風船ガムとキャラメル、お釜にあった冷やご飯でおにぎりを小さな手で大きく握った記憶がある。あとは水筒に薄いカルピスを入れて…
母にばれないようにそうしたのか、子どもなりに甘過ぎるとかえって喉が渇くと、薄くしたのか?
当時母は、ヤクルトさんから乳酸菌をわけてもらって、カルピスのような?水で薄めて飲める原液を手作りしていた。それが一升瓶に入っていてだいぶ少なくなっていたので、あまり減るとばれてしまうと思ったようだが、そもそも朝起きて子どもが2人いなくなっていたら・・今の時代だったら大騒ぎだ。笑
当時の事を思い出すと、懐かしい気持ちになるだけではなく、幼い自分が抱いたワクワクした弾むような思いが、沸き上がってくる✨
近頃は本当に忙しくて、、目が回るとはこういうことなんだと体験している。笑
三鷹台のアパートの事を記したのは、一昨年この場所と出会い…
次男とシェアして一年。
次男は結婚、私は山手の引っ越し
お互いの生活の変化で手放すことになり…
その片付けの為に通ううちに、幼い頃の記憶が甦り… どんどん色濃くなってきて✨頭の中はそのことで溢れてきた。
思えば玉川上水が流れるこの場所を借りてから、いろいろな変化があり、この場所に結びついている結果でもある。
次男はこの場所に近い飲み屋さんで、嫁さんと出逢い…♡
私はこの場所に似ている山手に新天地を見つける事になる。
緩やかな坂を上ってくると、木々に囲まれた洋風なアパートがポツンと建っていて。。
それが山手の丘公園のイギリス館と似ていて、周辺の木立の感じだったり、咲き誇る野バラがローズガーデンだったり…
この2つの場所を写真で見せると、同じ場所?と、間違える人もいるぐらいだ。
有刺鉄線の先の風景…
今から半世紀以上も前に弟と目にしたもの。
玉川上水の川沿いを軸にそれたり、寄り道したりしながら私たちは相当の距離をトボトボ… 三輪車の速度に合わせて。。辿り着くどこかを求めて。。旅を続けた🍀🍀
夕暮れ時だった。
有刺鉄線の先は広大な原っぱが拡がり、至る所に英文字が記されていて、子どもの私でも(アメリカの基地だ😳)と直ぐにわかった。正確には、基地が何かと言うことはあまりわかってはなくて…
ただ日本ではない。外国だ。
(ここから先は外国だ!)
まるで日本の先端にたどり着いたような満足感があった。
黄金色に包まれた空と、有刺鉄線の先に拡がる風景は今でも鮮明に覚えている。
しばらく眺めたあと、来た道を引き返して行った。
今になって、あそこは何処だったんだろう?と調べたら、おそらく大和基地だったのではないかと思う。返還後に風景も一変し、まるで違う場所になっているが、幾重にも塗り替えられても、風景の水面下は当時のままだし、繋がっているその道を歩くと足の裏は覚えている。
幼い頃住んでいた家の玉川上水の近くには秘密基地が沢山あった。
その一つに、遊び場で廃墟になった銭湯があり、小さい自分には高い天井、カラになった大きな浴槽が、スリル感満載で毎回恐る恐る足を踏みいれ潜入していた。ここに入る時は男の子ばかりだったと思う。
潜入と書いたのは、立ち入り禁止の札を今でも覚えてるからだ。ちょっといけないことをする時は男の子。そういう場所は男の子しか誘ってくれない。
何故私は誘われたのか?
行動力をかわれたのか?
他の女の子は断ったのか?
いや、私は口が固い。
約束は守る。
きっとそうだったに違いない😁
桶が散乱していて、子どもにとっては格好な遊び場だったと思うが、ぞくぞくするような異様な感じも漂っていた。
千と千尋の神隠しを初めて観たときに、この銭湯を思い出した✨
この映画のモデルとなった銭湯は移築され、その博物館もまた、偶然にも玉川上水の畔にあるようだ。
幼い頃、お風呂は薪で沸かしていた。
夕暮れ時に帰ると、家に帰り。。
小さな煙突から立ち上る湯気をみるのが好きだった。
湯気のスモーキーな香りも、記憶に閉じこめてある😊
檜の小さな湯船に体を沈めると、お風呂場の窓から、垣根の向こうに玉川上水が見えた。
普通は曇りガラスの窓を閉めて入るのだが、一人の時は、その景色が見たくて、開けて入っていた。
子供心に、1日が無事に終わったという安堵感に包まれた。子供にとって遊びが仕事なのだから、そう思うのも当然だ🙄
幼い頃踏んだ土の温もりは、玉川上水沿いの小道を歩くたびに思い出される。
片付けの度に何度も通い、この道を歩くのは、思い出を辿る旅でもあった。
忙しくても、この時間を作る必要があったので大変だったが、ここに来るとホッと出来、窓の景色に癒されながらの片付けは、最近の目が回る自分へのご褒美さえにも思えた。
先日、無事に引き渡しが終わった。
ありがとう※:*:・'°♡
また逢おうね*
なんだかそんな気持ちになった✨
最後の日
窓からの眺め✨
