DATE: 03/13/2011 15:25:25

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 ちくま文庫の『アーサー王の死』が要り用になって、BOで買った。しかし帰宅後それが見つからない。さんざん探したあと、図書館で借りることにして予約を入れて、「手配中」になったーーところで、出てきてしまった。すでに「取り置き済み」になってからキャンセルするのもナンなので、借りてはきた、早く返そう(ほかに予約者がいるのではないから急ぐものでもないけど)。

 これはまだ読んでないけど、先だって、『英国中世ブンガク』by桜井俊彰 (勉誠出版 99)という本を読んだ。「ブンガク」をわざわざカタカナにしていることから察しがつくように、おかたい先入観ではなく、親しみやすく紹介している本である。

 アーサー王はいちばんの話題。

 アーサー王といえば英国と思われがちだけど、英仏はいろいろな意味でかなり混じりあい重なりあっているので、これらの物語もフランスの要素が大いに入っているのだと説明する。

 「どこの国でもそうだが、文学というやつはただ武骨、勇ましい、忠義というだけでは、男どもはともかく世界人口の半分を占める女性にはそう易々とは通用しない。」 しかしアーサー王物語には、不倫を含めて恋愛要素が多分にあって、だから女性受けもすると言う。

「アーサー王物語のこうした華やかな部分こそ、武骨なイギリス人が最も苦手としているところであり、あの色恋ごとには手間暇かけることを惜しまない、それゆえ騎士道をヨーロッパで最も花開かせたフランス人の手を借りるところが大きかったのである。」

 筆者によると、武骨で生真面目なガウェインがイギリス代表、色男ランスロットがフランス的、ということである。

 

 そういえば、サマセット・モームはエッセイで、「イギリス人は感傷的ではあっても好色ではない」とか、「女のために破滅した男をフランス人は称賛するが、イギリス人は阿呆だと思う。『アントニーとクレオパトラ』なんて史実だと知っていなければとても信じられない」と書いていたな。こういう場合、「~~人」の中に女という人種も含まれているのか、性別逆の視点だとどうなるのか、という点が気になるところではある。