大学や茶道のお稽古に出かけるようになり、電車を使う機会が増えて、ふと気づいたことがある。
駅の階段の上り下りが、やけにきつい。
平坦な道を歩くのは問題ないし、歩くスピードも速いほうだ。
それなのに、階段になると急に息が上がる。
そういえば、アメリカではほとんど車生活。
週末のウォーキングも、平坦な道ばかりを歩いていた。
これはまずい。
マッチョな体を目指そうとボディビルダーで有名なジムに通おうと思っていたが、それ以前の問題だ。 まずは基礎体力だろう。
体脂肪率は19.5%。BMIは23と標準に入っている。
ただ、筋肥大を効率的に進めるには、脂肪を落としてから始めるのが良いらしい。
そんなわけで、大学の授業帰りにまず“結果にコミットする”というあのパーソナルジムに通い始めた。
糖質を抑えながら筋トレを4か月続けると、体重が7㎏減り、体脂肪率も14%台になった。
体組成計も買い替え、食事管理を続けながら“マッチョ”の多いジムに通い始めると、なぜか妻も同じように食事管理をするようになった。
別のジムに通う彼女は、サルセーションに加えて筋トレも始め、筋質点数は私よりも上になり、体内年齢は40代に改善している。 そして、最近はフラも始めた。
のんびり優雅に見えるが、頭の位置を動かさずに腰を落として踊るには、相当な体幹が必要なのだそうだ。
そんな中、フラの先生から教えてもらったという
「MMナーポオケラ2025」が横浜・ぴあアリーナで開催されると聞き、ふたりで出かけることにした。
ワヒネ(女性)とカネ(男性)の群舞。古典フラのフラ・カヒコ、現代フラのフラ・アウアナ。 フラをよく知らない私でも、その迫力と美しさには素直に心を奪われた。
夜は中華街もいいが、県庁近くの蕎麦屋で蕎麦前を楽しみ、ホテルに泊まってのんびりすることにした。
夕食前、ラウンジでお酒を飲みながら、妻がフラやサルセーションの難しさを熱心に語ってくれる。
「ここが難しくてね…この動きがうまくできなくて…」
こういう時は、「じゃ、こうしてみれば?!」 と言いたくなったりするが、
そうすると 「じゃ、自分でやってみてよ。」 と機嫌が悪くなる。
会社では、具体的な解決策を示すのが役目だった。
でも家庭では、答えよりも、ちゃんと話を聞くことのほうが大事なのだと、最近ようやく分かってきた。
それでも、妻の話を聞きながら、
ふと外の夜景に眼をやり、明日のトレーニングのことを考えたりすると――
妻の声が飛んでくる。
「ねえ、ちゃんと聞いてる?」
(翌日も良いお天気でホテルのルーフトップから)





