デビッドボウイ展「DAVID BOWIE IS」を見に行った。
展示を観る前に売店に立ち寄り、何気なく手に取った本の表紙をめくると「エディーとジーンへ」と書いてあった。
何故“GENE AND EDDIE”でなく“EDDIE AND GENE”なのか?
それは彼のロックンロールの秘密を紐解く重要なキーワードなのだと思った。
それとテディーボーイ時代のものと思われる、金メッキが施された扇型のキーホルダーに感動を覚えた。
その扇にの真ん中にはナント、初の英国産ロックンローラーであるトミースティールの写真、右端にはエルビスの写真がはめ込まれた、大変優雅な品だった。
テディーボーイの頃のデビッドボウイが、こんな美しいものをポケットに忍ばせていたのか、ということにも驚いたが、これを捨てないでずっと取って置いた、ということに感動した。
ベルリン時代に書いたという三島由紀夫とイギーポップの油絵に目を奪われた。
アーティストは大抵、一つのスタイルを築き上げるのも大変なのに、デビッドボウイは、一つのスタイルを作り上げると、次の作品では違ったスタイルを作り出して、それを生涯に渡って繰り返し続けた。
どれだけのエネルギーと情熱を必要としただろう。
自分の作り上げた偶像を仮面に例えるなら、この展示会はまるでデビッドボウイ版の「仮面の告白」だ、と思った。