GASOLINE COWBOYS / Eddie Legend Trio | MAD3 / EDDIE LEGEND BLOG

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GASOLINE COWBOYS / Eddie Legend Trio

昨年12月にリリースした私のソロ•バンドEDDIE LEGEND TRIO(現在はメンバーを変えEDDIE LEGEND A GO-GO!として活動中)のアルバム“GASOLINE COWBOYS”の同名タイトル曲の動画なのだ。

正に渾身の一枚。

血と汗と涙の猛特訓の果てに現出した奇跡の連続。

もうあんなにギターの練習することは無いかもしれない(笑)。


まだお手元に無い方は是非ともお買い求め頂きたい。


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▶︎MAD3解散後、HELL-RACER~EDDIE LEGEND STORY、昨年からはTHe STRUMMERSのIWATAさんとLET IT ROCK$として活動して来られた訳ですが、今回のような全曲インストのオリジナル•フルアルバムをリリースするのはMAD3解散後初めてですよね。

EDDIE LEGEND(以下 E)「そうだね。MAD3の最後のアルバム「LOST TOKYO」をリリースした後、いろいろやってきたけど、やっぱりギター•インストという形が一番魅力を感じるし、私独自の表現方法だから、このアルバムは私の音楽人生に於いて究極の作品になったと思う。」

▶︎音楽性も、50年代のロカビリーのスタイルを基本としながらも、実に様々なスタイルを取り入れておられますよね。

E「うん。ウッドベースとグレッチを使用していて、ビジュアル的にも一見ロカビリーの要素が強いけど、実はプログレと呼んだ方が良いと言えるくらい、オリジナルなサウンドに仕上がってる。」

▶︎なるほど。その点はMAD3のスタイルに原点回帰したと思ってもよろしいのでしょうか。

E「そうだね。でもMAD3の時はメンバーそれぞれのスタイル、ドラムのKYOは60'sやサイケデリア、ベースのHARUTOは70'sやハードコアというように、いろんな要素をブチ込んで作り上げた実験的な音楽だったけど、EDDIE LEGEND TRIOは私自身のスタイルのみを注ぎ込んで、他のものは全て削ぎ落とした、純粋なソロ•バンドで、しかもインストという私の真骨頂のスタイルだから、そういう意味では私自身への原点回帰と言えるかも知れない。」

▶︎アルバムを聞かせて頂いて思ったのは、それぞれの楽器の音作りがとてもクリアで、とても心地よいサウンドに仕上がっているという事でした。サウンドへの拘りをお聞かせ頂けますか。

E「今までファズとか歪んだ音に拘ってきたけど、このアルバムで初めて生音に挑戦したんだ。生音でレコーディングをやり遂げた事は、自分にとって非常に大切な試練とも言える経験だった。この経験がなければ危うく一生エフェクターに頼ったギター人生を送るとこだった。」

▶︎エフェクターを使う事って普通じゃないですか?

E「そう。でも正直言って、エフェクターはゴテゴテ飾り立てた装飾に過ぎないんだ。
今年の春に友達のSHIDARUMBLEにジャンゴ(ラインハルト)の10枚組のCDを借りて、車でそればっか聴いて思ったんだけど、アコギでこんなに感情豊かにテクニカルにメロディーを奏でる事が出来るんだって本当にびっくりした。

▶︎それこそエフェクターなんて無い時代ですもんね。

E「あと、クラシックを聞いているうちに気がついたんだ。クラシックの演奏者たちは生音が命だって。正に真剣勝負で、指の細やかなタッチが演奏者の心を映し出し、どんな些細なミスも許されず、それが聞くものの心に響く音になる。」

▶︎確かにクラシックの演奏はシビアですからね。次にEDDIE LEGEND TRIOのメンバーについてお話しを伺えますでしょうか。

E「ベースのYO-SUKEはリズムにうるさくて、最初は言われる度にムカついてたんだけど、奴の言うことは1ミリも間違っていないから、どんなにムカついても言われた事は一つずつ克服していくことにしたんだ。」

▶︎EDDIEさんにそこまで言えるってそれはそれですごいですね。

E「うん。今では感謝してるよ。俺も危うく成長なしの裸の王様になるところだったから。彼は元SPANISH BARROW'IN GUITARのメンバーで、いろんなバンドで活躍していて、沙羅マリーや元ヴィーナスのコニーさんのバックをやったりしてる腕利きのベーシストなんだ。」

▶︎確かにYO-SUKEさんのウッドベースはスラップの正確さやグルーブを含め凄まじいものがあります。今回の音源でYOSSYさんのドラムもキレッキレでしたが、YOSSYさんはEDDIE LEGEND STORYの時から一緒ですよね。

E「そう、彼とは同じ三多摩出身ということもあって、気の合う仲間だったから、このバンドで最後になるのは寂しいよ。」

▶︎YOSSYさんもいろんなバンドでプレイしているのでしょうか。

E「いや、彼は以前THE SPECTORSというマージービートのバンドをやっていて、しかもドラムの師匠が元THE BREAKERS(現クロマニヨンズのマーシー氏在籍)の 大槻さんという、生粋のマージービート野郎なんだ。」

▶︎それは以外です!YOSSYさんのドラムのスタイルはファンクの要素もあったりと、実に幅広いですよね。

E「そう。今まで一緒にプレイしたどんなドラマーより素晴らしかったね。」

▶︎このアルバムを最後に、今年いっぱいでEDDIE LEGEND TRIOは解散してしまうとのことで、そんなすごいメンバーと離れるのはもったいないと思ってしまうのですが、エディーさん的にはどんな心境ですか?

E「いままでこれほどメンバー一人ひとりが自分の限界にチャレンジしたバンドはなかった。みんなどこかに甘えがあって、自分の限界ってなかなか辿り着けないと思うけど、このアルバムに関してはそこに近づくことができたって断言できる。」

▶︎確かに私もこのアルバムを聞いて、あまりのクオリティーの高さに、その気持ちがわかるような気がします。

E「ありがとう。この先もきっとこんなクオリティーの高い作品は作れないよ。」

▶︎それでは収録曲について一曲ずつ解説をお願いします。


1. JET TONE BOOGIE
E「この曲とみたいな「E」のスリーコードのロックンロールって1959年にロックンロール界に大流行したんだ。JOE MAPHIS、STEVIE RAY VAUGHNやLIVING ENDもやってるけどこれが最速。」

2. NUT ROCKER
E「チャイコフスキーの「くるみ割り人形」のロックンロール•バージョンで、ELPも演ってるプログレ•ミーツ•ロックンロールなナンバー。GENE VINCENT風にアレンジしてみた。」

3. STAMPEDE
E「元々は60'sガレージの名曲で、MAD3でもカバーした事があったが、今回はイントロに攻撃的なスラップを入れ、初期のサイコビリーを意識したアレンジにした。」

4. GASOLINE COWBOYS
E「アルバムのタイトル曲で、バイクに乗ってるときに思いついた。今持てるだけの技術を全て出し尽くした曲。ピックを持ちつつスリー•フィンガーで弾くという、前人未到の演奏を成し遂げた哀愁たっぷりの自信作。」

5. THUNDERBOLT RAG
E「この曲はタイトルの“RAG”でお分かりの通りMERLE TRAVISで有名な「CANNONBALL RAG」からインスパイアされた曲で、私の愛馬BSA THUNDERBOLTのテーマ曲。」

6. IL MATTO
E「MAD3の後期の曲で、これで通算4回目の録音になる私の最高傑作。“IL MATTO”とはイタリア語で狂人の意味で、フェリー二の映画「道」の登場人物へのオマージュ的な曲。

7. DUCK POND
E「ロッカーズ全盛期のイギリスに於いて、クラシックの曲をロックンロールにアレンジするのは常套手段だった。「白鳥の湖」を茶化して「アヒルの池」としたところがセンス。」

8. HELLFIRE
E「これはMAD3度高い曲だね(笑)。ファズで地獄のように歪ませるのはやっぱり心地いい。ツイン•ドラムだし途中でボレロ風になるところがプログレ度高し!」


9. SLEEP WALK/MARIA ELENA
E「愛情を込めてとにかく丁寧に仕上げた曲。どうしてもこの二曲をメドレーにしてみたかったんだけど、やってみたら絶妙な仕上がりになった。」

10. CARAVAN
E「MAD3時代からずっとカバーしてる曲。元々はジャズだけど、エキゾチックな魅力に溢れていて何回プレイしても飽きることはない。ドラムの野蛮なフレーズはフランク•シナトラの映画「黄金の腕」を見て思いついた。」


11. LIBERATION ROCK
E「ギンギンにファズりまくってエコーで発信しまくった。LOST TOKYOに収録されている“METAMORPHOSIS FOR CATARSIS”の続編の曲で、タイトル通り「解放」がテーマの、癒しが込められた曲。」

▶︎以前EDDIEさんはインタビューで「俺に墓はいらない。作品がその代わりになる」みたいな事を答えていましたが、この作品もそうなのでしょうか?

E「もちろん!これほどに自分自身を表現した作品はないからね。これは紛れもなく私の残した遺跡だよ。」

▶︎最後にEDDIE LEGEND TRIO解散後、今後はどういった活動をしていく予定なのか教えて頂けますでしょうか?

E「過去は超えられないけど、超える必要はないんじゃないかと思うんだ。今が最高だと思えるんならそれでいいって。だから来年からは少し肩の力を抜いて、いろんな人とセッションしたり、いろんな所に出かけていって、今までと違う風景を見てみたい。音楽を通して自分だけでなくみんなの人生を豊かにして生きていきたい。」