何故彼はそう思ったのだろう……。
彼を見ていた彼はそう思った。
何度同じ問いを、自分にしたかもわからない。ただ、ひたすらに先に進もうとした。そのためになら彼は、どんなこともした。それが正しいことだと信じて。
いつまで続いただろう……。
……もう誰もわからなかった。
見えていたものが見えなくなった。聞こえていたものも聞こえなくなった。信じていたものさえも信じられなくなった。
(終わりだ……。)彼は思った。
「最後にやるべきことをやろう。」
気持ち悪いほど笑って、彼はそう言った。
天気が良かった。「なんで今日だよ……。」と愚痴を垂れた奴がいたほどに。
彼は向かっていた。なるべく爽やかに。なるべく知的に。なるべく軽やかに。
はたから見ればさぞマヌケだっただろう。
でも彼は気にしていなかった。むしろそれが誇らしかった。それだけが今の彼の誇りなのだから。
彼は向かった。誰もいない場所ではなく、遠い場所でもなく、未知の地でもないところへ。
さて、僕はどうすればいい???
