数学受験の高校生には、ひたすら青チャートを繰り返しなさいと指示していますが、そしてそれで十分難関大入試にも対応できるのですが、ふと、他人に言うだけなのは随分と無責任で、自分も慶応の文系数学ぐらいは合格点が取れなければ説得力がないと思い当たりました。

 

そこで、数学の勘を40年ぶりに取り戻すために、抜けが一つもあってはいけないので、小学生レベルの計算からやり直しましたが、なんと計算ミスが出るのです。生徒に対しては理解できている問題は決してミスをしてはいけないとあれほど言っているにもかかわらず。

 

もちろん、私もミスをしないように集中しているつもりだし、真剣にやっています。集中力がないわけではありません。普段、練習や本番ではノーミスで何十分も演奏するのだし、休日には5、6時間ぶっ通しでピアノを弾くことも珍しくありません。

 

それだけ地の集中力があっても、計算ミスが出てしまう。

 

原因はいくつかあります。

 

一つは、疲れている時に解くと、全てのチェックポイントに意識が行かなくてミスが出ます。

 

ここから、模試は平日の夜、学校の授業と部活の後にやらせるべきではないと発見しました。

 

二つには、暗算をしたり、途中式を端折ると、たとえ最終解が頭に浮かんでいても、答えを書くときにうっかり途中解や別の解を書いたりしてしまいます。これは第一の要因と連動していることが多いです。

 

三つには、大きな分数を細かく約分していくと、式が汚くなりすぎて数字の見落としが出てしまうということ。同じ理由で、負の符号の見落としもあります。

 

 

そこで、ケアレスミスを防ぐために、以下の対策を考えました。

 

⒈    疲れているときには、計算問題はやらない。やっても数問。たしかに、楽器の練習なら一日の中で気力と体力が万全の時にしかやりません。どうしても、心身ともに乗らないときに練習をしなければならない場合は、低負荷の基礎練習を丁寧にやります。

 

⒉    自分の暗算力を過信せずに必ず、筆算、途中式を書く。

 

⒊    計算式の見た目が汚いと見間違えが起こるので、ボールペンや鉛筆を使わずに、シャープペンで書く。これまではずっとボールペンで書いていました。

 

参考になれば幸いです。