(2)  オンライン化の影響

 コロナで、オンラインによる会議やリモートワークの導入が促進されました。その結果、有力企業では裁量労働制や、出社とリモートを組み合わせるハイブリッドワークが新たな働き方として定着しつつあります。この新しい働き方の副産物は、それまで不透明だった「会社に貢献している社員」と「働いているふりをしているだけの社員」の違いの可視化と、残業代や交通費のカットによる経営の合理化です。現在、大企業が大胆なリストラができるのも、「新しい働き方」のお陰で業務を生産性の高いに社員に集約することが可能になったからに他なりません。

 

 これが目下の新卒採用に非常に大きな影響を与えています。今、就活業界で流行りの言葉は「自走」です。これは、出社して上司の指示や監視を受けなくても、リモート環境下で自分で考え、自分でミスをチェックし、業務に責任を持てる能力を指します。


コロナ後の企業が求めているのはまさに「自走」できる社員なのです。一方でどんなに学力が高くても、責任感に欠ける人は、「新しい働き方」では使えないと認識されてしまいます。