先週の水曜日深夜に日本へ出発し、感謝祭だった昨日こちらへ戻ってきました。
結婚したのが2004年。そこから一度も一人で日本へ帰省したことがなかったので、特別な帰省になった。一人で帰省することの最大の利点は故郷に住む大切な人たちとゆっくりした気持ちで会えるということかもしれない。流通業がここまで発展した今、欲しい物はどこにいてもだいたい手に入る時代。でも人と会うってタイミング(それぞれの心身のコンディションも含む)や、お互いの会いたいっていう気持ち、そして同じ空間にいるという奇跡が重ならないと実現しない。
話はそれるけれど、「会いたいという気持ち」をバネにコーディングをし続けている日本コンピューターサイエンス界のよくわからないけれどすごい方と成田悠輔のインタビューはとても興味深かった。(この対談、超難解って書いてあるからビビったんだけど、それは番組側の客引き用文言。確かに前半は???なんだけど後半面白くなる。)
帰省をしても子どもや夫と一緒にいると、どうしてもそちらに気持ちが持って行かれてしまうので(一応観光もしなきゃとかさ)、今回は私のことを幼い頃から知っている方たちを中心に積極的に会いに行きました。
アメリカにいると、両親や兄のことなど、本人たちからの情報は少なくて(私に心配をかけたくないというのが大きいと思う)、状況がよくわからないことが不安だった。だから、近くで見ている周りのみなさんが、実家の様子をどう見ているのかも知りたかったというのも本音。叔父叔母従兄弟たち、そして兄のお嫁さん姪っ子甥っ子も顔を出すとすごく喜んでくれて、お茶を飲みながら話題は大谷ドジャースのことから(やっぱりそうなるよね)人間模様の少しヘビーな話までたくさん話しができてありがたいことだった。
いつも意識しているのは、私は本当にこうやってたまに帰ってくるだけでいいとこ取りでしかないっていうこと。その気持を忘れずに、それぞれの場所で日々を一生懸命生きている方たちのことを上から目線で見たり、意見をしたりしないっていうこと。生きている、そして会えるっていうことがただただ尊い。
母の長年の計画と実行の賜物で、父が11月から本格的にお世話になっている介護施設は、自然&アートがいっぱいのユートピアといっても過言じゃない素晴らしい環境。昔、そこでボランティア(洗濯物をたたむとかだけど)をしに母に連れて行かれたりして、面倒くさいし嫌だと思っていたけれど、点と点がつながって父は今そこにいる。ただ、父にとってはどんなに素敵な空間よりも、家にいることが一番なんだけれど、それはもうあの半身麻痺の体では叶わないということは受け入れているだろう。何よりも母に負担をかけ続けるのはそれが一番つらかったと思う。私が会いに行ったら涙を流して喜んでくれたけれど、母と私と父と3人向かい合って座っていても、父はずーっと母のことを見ていて、この人は本当に母のことが大好きなんだなと、切なくなった。
母とは一緒にドコモショップへ行き、アイフォンを新しいのに変えてあげたり(母が使っていたのはなんとアイフォン6)、父の介護お疲れ様ということで温泉旅館にも連れて行けた。自分が感謝の思いを形にしてお返しできるまでになったのも、幸せなことだと思う。
アメリカ人家族の元へ帰って来たら、これが私の生活なんだなと一気に現実に引き戻された(笑)。しばらくは子どもたちがずっとくっついていて離れなかったけれど(そしてそれを写真に収めまくるスティーブン)、しばらくしたらそれぞれスクリーンタイム。感謝祭の休暇は今日もいれてあと3日あるので、仕事に戻るまでやることをコツコツ進めたい。
今日は美味しいコーヒーを淹れて、羽田の飛行場のコンビニで買った美味しい菓子パンを食べながらブログを書きました。