引きこもり生活も早いもので1ヶ月が過ぎようとしています。
相変わらず行動範囲はほぼこの家の中だけ。
少し困るな…と思うことは、ネットショッピングで買えないもの、届くのにかなり時間がかかる物がある、ということかな。倉庫やデリバリーの流れなど、働く方々の労働環境によるものだったり、生産や流通が止まってしまって在庫がゼロだったり、こんな時期なのでだいたい皆さんが必要とするものは同じだったりするので、単に在庫不足だったりと、理由は色々なんだろう。無いものはしょうがない。あるものを上手く使って乗り越えるしか無いね。
でも、今週はこれが少し深刻な問題になってしまった。スティーブンの薬。
いつもは病院に取りに行くのだけれど、今回初めて病院からの郵送サービスを使うことに。何といっても病院はウイルスのホットスポットなので、なるべく避けたい場所。ただ、初めての郵送サービス利用ということで、手順が上手くいかなかったのか、向こうの手違いなのか、なかなか薬が届かない。10日待っても届かない。電話をしてもなかなか繋がらず(こんな状況だから病院の回線もパンク寸前なんだろう)、手元にある薬がもうあと少し、となった時にやっと電話が繋がった。すると、「オーダーされていません」と。なに?オンラインではオーダーになってるのに。病院からの薬の郵送サービス自体が全体的にものすごく遅れてしまっているらしく、そこから少なくとも手元に薬が届くのに10日はかかります、と。
おいおい、そんなに待てないよ、ということで、嫁の私が意を決して病院の薬局へ行くことになった。女性、持病なし、スティーブンと比べると健康体の私が、今は外での用事担当なのです。
病院の薬局は24時間営業なので、あまり人がいなさそうな夜中(12時過ぎ)に出動。
大きな病院だし、もちろんコロナ感染者も入院しているんだろう。夜間とはいえ、病院の雰囲気は今までと全然違う緊迫した雰囲気。入り口に物々しい白のテントが設置されていたり(SciFi映画の世界みたいだった)救急病棟の入り口にはセキュリティーの人に加えて、例のフル装備で消毒作業をしている人もいました。
こんな世の中になってしまったんだな、と怖くなりながらも、薬局でさっさとお使いを済ませて帰宅しお風呂へ直行。
無くてはならない本当に必要なものは、迷ったり待ったりせず、とりあえず、すぐにオーダーしないといけないな、と学んだ。何が届くのに、どれぐらい時間がかかるか、今の状態ではちょっと予測が出来ないからね。
一週間に一度の買い物も、普段より50ドルプラスぐらいで買い物をしています。保存食や生活必需品などの備蓄品を少しずつ増やしていっている。買い物から帰ったら、出かける時に玄関の近くに敷いて置いたピクニックシートの上に、品物を一つ一つ買い物袋から出して除菌シートで拭いて並べるのがひと仕事。備蓄品は袋から出さずにそのまま倉庫へ。
こんな生活って…とちらっと思うけれど、これぐらいのことは、今外に出て最前線で働いている方々のストレスに比べたらどうってことない。
過去に肺血栓で三途の河に足を踏み入れた経験があるスティーブンは、肺が機能しなくなる怖さ、辛さをよく知っている。もがいても、もがいても、空気が入って来なくて息ができず、海の底に押さえつけられているような苦しさだったと。そんな彼が今回のコロナに関しては総指揮。リサーチをして指示を出すので私達はそれに従っています。
このウイルスの特徴からして、いずれ自分も感染してしてしまう可能性は非常に高いけれど、できることはやろうと思う。もし今感染してしまって、症状が重くなったら病院は既にいっぱいだし、人工呼吸器も付けてもらえないかもしれない。でも2ヶ月先、半年先なら、命拾いできる可能性は高くなるかもしれないから。そしてできることなら、大事な人を守りたい。
今週残念だったことは、サンダース爺さんが民主党指名争いから撤退したこと。
彼ほど本気で「国民皆保険」や、環境危機に立ち向かうための金融と租税の再構成「グリーンニューディール政策」、1%の富裕層から多く税金を徴収して「格差解消」に取り組もうとした大統領候補はいなかったと思う。エスタブリッシュメント(既得権階級ー大きい所ではクリントン財団や大手メディア、大企業)にとっては、サンダース爺さんの存在って、ある意味トラじいよりも脅威だったはずだから、やっぱり2016年の時と同じ流れで潰されてしまった、という感じがしてならない。
皮肉なことに、こんな未曾有の危機に陥った今、爺さんが口角に泡を吹いて何度も何度も唱えていた国民皆保険やユニバーサルベーシックインカムなどの必要性がこれまでにないほど浮き彫りになっている事態です。
そんなんこんなであっという間に1ヶ月。
そんなこんなであっという間に1年、とかなっちゃうんじゃ…という気もして来た今日この頃。
準備だけはしておいて「そんなに心配しなくてよかったね」となれば幸いですが、どちらにしても元の暮らしには戻らない気もします。←SciFi大好きな故、つい色々想像してしまうよ。