昨日、FacebookのCEOザッカバーグ氏がアメリカ議会で初めて証言を行いました。
お昼に聞いていたNPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)では、それをライブで放送していました。会議は5時間ぐらい続いたそう。
私は、その45分間ぐらい分を聞いただけですが、その個人的な感想。
米議会の上院議員(声のトーンから年輩の方が多いと思われる)が、ソーシャルメディアというものをよく理解していない感じで、全然的を得たシャープな質問が出てこない、ということ。
例えば、どこかの州の民主党の議員(男性)が
「私の16歳の孫はインスタグラムを愛用しています。彼の両親も、子供達のソーシャルメディアの使用に関しては色々と心配しているようで…」
という感じで質問を始める。
ザッカバーグ氏は、まるで用意周到なカスタマーサービスのお兄ちゃん状態。明るいトーンでさくさくと丁寧に質問に答えていきます。
こういったやりとりの繰り返し、という感じでした(私が聞いていた45分がたまたまだったのか…)
一か所だけ、共和党の(どの州の代表だったかは覚えていないけれど女性)の議員が
「貴社の面接を受けた人が、前回の大統領選挙の時にトランプを支持するということを面接で話したために、政治的理由で採用されなかった、と証言していますが、それに関して説明してください。」
と聞いたときは「おっ?」と思いました。
この質問に答えるときは、ザッカバーグの声のトーンも少し変わって(「それを持ち出すか」という感じで)
もちろん「Facebook社では、政治的な意見によって、スタッフの採用や不採用を決めることはありません。その人が採用されなかったのは別の理由からです。」
と答ていたけれど、質問した側は証拠をどんどん突き付けてきて、なかなか引かない。この部分は面白かった。
一連の個人データが流出した問題についての証言をするために議会にやってきたザッカバーグ氏。対応の不備を謝罪は一応したけれど、新たな規制については「正しい規制なら歓迎だ」とコメントすることにとどまったそうです。
何にしてもそうだけれど、ITの世界って特に「わかっている人」と「よくわかっていない人」の差がすごく大きい。
それから、「わかっている人」にしてみれば、相手と1分も会話をすれば、「この人わかってない」っていうのもわかるんだろうなと思う。相手に言葉が通じないっていう感じで。
そして世代もすごく関係してくる問題。
家の子供達はジェネレーションZ(ミレニアル世代の次)、生粋のデジタルネイティブ。
パソコンやタブレットを使ってさくさくといろんなことをするのを見ていると、すごいなあと思うと同時に、親として不安になるようなこともたくさんあります。
でも、時代が違うっていうことを受け入れないと、議会の重鎮のおじさまおばさまたちみたいに、「知らないから怖い」っていう風になってしまうだけで、それだと先輩として次の世代を育てていくっていう前向きさはない。
単なる服装とかの流行だったら
「今時の若いもんは…」
で全然いいんだけど、ITに関しては、そんなこと言っていられない。
ちゃんと勉強しないといけないと思う(もちろん自分も含めて、です)。
というところまで書いて、今ニュースをチェックしてみたら、証言2日目の今日の議会では、的を得た良い質問が色々出ているらしいです。上院議員さんたちも、昨日は家に帰ってから、孫達から「おじいちゃん、あんな質問じゃだめだよ」って言われたのかな?
というのは冗談ですが、おそらく今日は弁護士らがもっとちゃんとした質問を準備したのだろうと思われます。
☆画像はニュースリンクより。スクリーンショットに保存したものを使用しています。