僕が入ってまもない頃にタテ前座(楽屋で一番偉い前座の呼び方)が柳亭市松兄さんだった。


楽屋でずーっと

商売!商売!

と言っていた。心の中で


🫛『築地市場か!』


とツッコミを入れていましたが、声も届くはずもなく兄さんは毎日楽屋で

商売!商売!

と言い続けておりました。



しまいには会話を全部商売になってきて


🫛『兄さん、今日は前座は何分高座ですかね?』


👨‍💼『あー。商売の分数やっていいよ』


🫛『(商売の分数…)10分でいいですかね』


👨‍💼『商売だな』


もう訳がわからない。ずーっと疑問が晴れません。

果たして商売とはなんなのか。


前座が沢山いたある日のこと、市松兄さんが


👨‍💼『あのな、お前たち前座の仕事っていうのは全て高座に繋がるんだよ。着物を綺麗に畳むのもお客様のため、お茶を美味しく出すのも師匠方の喉やモチベのため、太鼓を上手く叩くのも始まりからいい落語にするため。全てご商売に繋がってるんだよ』


🫛『はい』


👨‍💼『だから全てが商売なんだ!


ちゃんと説明しなきゃわからないだろ!!

先にそれ説明しないから頭おかしい人かと思っちゃっただろ!!


あれから2年経ちました


結論から申し上げます。


兄さんは頭がおかしかったです。


今日は鈴本の千穐楽✨




またこの木札見られるように頑張るよ💪


爆笑とってきまーす🤣