警察の電話オペレーターのやりとりのみで最初から最後まで見せ切っちゃうアイデアは面白かった。
音声のやりとりから、次第にいろんなことが分かってくる。低予算で制作されているかと思うが、設定や演出などのアイデアが面白く、見応えが十分にあった。派手なシーンなんて一切ないのに、最後の最後まで、惹き付けられた。
その反面、
(こういう"徐々に事実が明らかになる"というアイデアの作品では仕方のないことなのかもしれないが…)
徐々に、いろんな事が分かってくる中で、
劇中で判明するある凄惨な出来事が、観客の興味を持続させたり、驚かせたりするための「ストーリー展開を盛り上げる演出」のような見せ方になってしまっているようにやや感じられた所が残念だった。(電話でやりとりしている人物たちや主人公の苦悩は、すごく分かったし、考えさせられたのだが…。ただ、"見せ方"がやや、扱いとして軽くないかと思っただけ。)
この作品が投げかけている「GUILTY(罪)」(? …きっともっと具体的で奥行きのあるテーマ設定だと思うが、まだ整理ができていない自分の頭ではとりあえず、"GUILTY"ということにしておく)といったテーマを、鑑賞してる身として深く感じさせてもらうためには、
そもそもの、登場人物達が苦悩させられているそれぞれの罪の「出来事としての重み」が表現されている必要があると思う。それぞれが、それぞれの人間の苦悩の末に起こった悲しい出来事であるはずなのに、やや記号的な扱い(ストーリーを盛り上げたり展開させたりするために必要な"作り手のご都合")のように感じられたことが残念だった。(…作り手の方々にそんな意図は全くなかっただろうが。あくまでも個人的に感じたということ。)
「徐々に見えなかったことが見えてきて、ハラハラする!」的な、ある種の(想像する)アトラクションのような面が、この映画の魅力でもあるだろうから、"アトラクション的なテンポ"にならざるを得ないことで、描けない面が出てきてしまうのは仕方がないことなのかもしれないとも思った。
でも、トータルで考えたら、面白い場面たくさんの映画。
主人公の「苦悩や葛藤」「顔の見えない相手とのやりとりの中で芽生えていくある感情」については、とても考えさせられたし、
最後の「(会ったこともない、顔も見たことのない相手に向けて)自己開示」するシーンは、実に見事だと思った。
あと、
広告に書かれている「犯人は誰か?」的なコピーのようなストーリーではないように思う。
Amazonprimeに、似た作品を見つけた。

