
数年前にだったか、「あん」という日本映画が上映されていて、その原作の小説がドリアン助川作と知り、驚いたことがあった。自分が子供の時にラジオでドリアン助川の番組をやっていたので、てっきり、ラジオDJの人だと思っていた。でも、どうやら、それ以外に、作家、歌手、詩人、道化師など多岐に渡って活動をしているらしく、すごく多才な人なんだなあと思った。

当時、予告を見たときに勝手に、「壁にぶち当たった若手の和菓子職人が、樹木希林演じる師匠クラスの和菓子職人とかかわる中で、和菓子の技とともに、人生のアレコレも教えてもらい……」……みたいな、
若手職人の再生物語のような話かと思ったのだけれども、実際は全然違った。ハンセン病について触れている作品。作品の中で登場する全生園は、自分の地元の近くにある。高校生の頃に通学路の辺りにあったが、当時は、恥ずかしいことに、自然の中にあるのどかな広い施設だなあくらいにしか思っていなかったが、過去にそこでたくさんの悲しい出来事があったことを改めて感じた。