週刊朝日にインタビュー記事掲載 | 江田 けんじオフィシャルブログ Powered by Ameba

週刊朝日にインタビュー記事掲載

週刊朝日4月11日号にインタビュー記事が掲載されました。
以下、記事を転載します。

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『官僚以上に官僚的なDNA決断できぬ福田丸は長くない』

 福田首相が道路特定財源を一般財源化すると明言したことは、率直に評価しています。ただ政権基盤が脆弱になっているので、道路族からすれば「あんなことできやしない」と余裕でしょう。本当にやるのなら、法律に明記すべきです。

 C型肝炎でもそうでしたが、せっかくいい決断でも判断が遅すぎるから、批判を浴びて仕方なく決断した、と国民には映ってしまう。残念ながら福田首相には政治的センスがない。町村官房長官は首相に輪をかけて役人的な人で、周囲も世論に対する感度が鈍い。

 もともと福田首相は官僚以上に官僚的な発想をする人です。そんな首相のDNAが財務省の考えと共鳴するのでしょう。だからあんな日銀総裁の人事案を出す。一般財源化はするが暫定税率は維持するという方針も、財務省の主張そのもの。財務省から相当くぎを刺されているはずです。

 私は橋本内閣時代に首相秘書官として財政と金融の分離を掲げ、大蔵省(現財務省)の意に反して金融庁をつくりました。財務省は官僚組織の中で群を抜いてしたたかで、意に沿わない政権は平気で倒す。その財務省が、いま見事に復権しています。橋本内閣時代に大蔵から取り上げた公正取引委員会や金融庁といった「出城」の枢要ポストに、財務省出身者が返り咲いている。その「復活劇」の締めとして財務省が狙ったのが、かつて次官OBの指定席だった日銀総裁のポストなのです。

 財務省の「植民地主義」がなぜ問題かは、日本を会社に置き換えるといい。会長も社長も専務も経理部出身では、当面の財政は安定しても将来性は危うい。研究開発や企画部門も元気でないと。バランスが大事なのです。いずれにせよ、福田政権は長くない。サミットまではひたすら我慢で国民に評判の悪い問題を片付けさせ、北京五輪後の9月に総裁選、だれが新総裁でもご祝儀相場で支持率が上がった10月の臨時国会冒頭に解散する。これが自民党のシナリオでしょう。

(週刊朝日 4/11号 掲載記事)

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