薬害肝炎、福田総理の政治決断を! | 江田 けんじオフィシャルブログ Powered by Ameba

薬害肝炎、福田総理の政治決断を!

『薬害肝炎、福田総理の政治決断を!・・・ハンセン病訴訟より容易いはずだ』

■ハンセン病訴訟、控訴断念は福田官房長官の決断

 ハンセン病の控訴断念は、小泉首相の手柄となっているが、実は、福田官房長官(当時)の決断によるものだった。

 当時、さすがの小泉首相も、霞ヶ関の説明に抗しきれず、やむなく控訴の方向で考えを固め、原告団との面会も拒否し、メディアも一斉に「政府、控訴へ!」と打った。

 そこへ、その日の深夜11時頃、福田官房長官に「法務省は、控訴断念の場合の想定作業を内々している」という情報が入った。その報に接した福田氏は、眠れぬ一夜を過ごし、朝一番(6時)で、古川官房副長官に「控訴断念」を指示したのだ。

 実は霞ヶ関は、小泉さんなら、万が一断念をするかもしれないという、彼らにとっては最悪のシナリオも想定し、秘密裏に、その場合の事後収拾策を考えていたのだ。ただ、官僚はそれを決して大臣にも総理にも上げなかった。ただただ、万が一の、霞ヶ関なりの防衛本能のなせるワザだった。

 この決断は、まさに政治家としての決断だったが、政治家が決断すれば、渋々でも、最終的には官僚はついてくるという、一つの象徴的な事例でもある。政治家は、面従腹背の、うわべだけの官僚のご進講に決して納得していてはいけない、ということを示す典型例でもある。官僚は、何だかんだ言っても、政治家が責任をとる、と決然として言えば、ついてくるものなのだ。

■薬害肝炎訴訟の和解は、ハンセン病訴訟より容易いはずだ!

 ハンセン病訴訟の場合は、熊本地裁が、らい病予防法による患者の強制隔離を廃止する立法措置とらなかった国会の、「不作為責任」を法的に認めるという、政府にとっては最高裁判例にも違背する絶対承服できない法的理由があったにもかかわらず、「政府声明」という形で、その点については異論を述べた上で、患者すべて(訴訟参加か否かを問わず)を救済した。

 今回の薬害肝炎訴訟の場合は、国の法的責任を認める時期の問題はあるにせよ、ハンセン病訴訟のような、大きな法的対立点はないと言って良い。

 ただ、あまりにも多数の感染患者が今後出てくる可能性が高いこと、そのための補償費用が多額に及ぶこと、他に波及すること等を理由に、血も涙もない財務官僚的発想で、政府が「金縛り」にあっているにすぎない。

■福田総理の政治決断を!

 福田総理!薬害肝炎訴訟の完全和解は、ハンセン病訴訟よりも、はるかに容易いはずだ。ハンセン病訴訟断念の当事者として、土壇場でも良い!是非、政治決断をしてください!あなたが指示すれば、官僚はいくらでも事後収拾策は考えますよ!

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