思考停止するな!国際貢献・日米同盟・・・
今週の直言
『思考停止するな!・・・国際貢献・日米同盟を巡って』
先週、国連安保理で、自衛隊の燃料補給活動を含むインド洋上の海上阻止行動(OEF-MIO)について「感謝決議」がされた。この決議で鬼の首をとったかのような物言いをする人たちがいるが、ちょっと待ってほしい。
私もこの決議を、いくら日本が働きかけて「感謝してください」とお願いして回ったからといって、また、ロシアが「OEF-MIOは国連の枠外の行動で、一部の国の内政上の事情で決議がゆがめられた」と言って棄権したからといって、いたずらに矮小化してこき下ろすことはしない(ただ、「タダでガソリンスタンド」をやっているのだから、感謝してくれるなら能動的に感謝してほしかったという気持ちは少しある)。
しかし、この決議で、「不朽の自由作戦」(OEF)の本質的な性格が変わることがないことは、ロシアの言辞を引くまでもなく明らかであろう。
誰もテロとの戦いに国際的に取り組む必要性を否定する人はいないし、日米同盟が重要なことも論をまたない。問題は、だからといって、何で「インド洋上のガソリンスタンド」なのか、という点が問われなければならないのだ。そこには論理の飛躍があるし、ここ数年の安全保障上の致命的な「思考停止」がある。
私の考えは、「ガソリンスタンド」を止める多少のマイナスよりも、原理原則なき、戦火が残る状況下での、戦後初めての自衛隊の海外派遣を、説明責任を果たさないまま、なし崩し的に既成事実化していく危険の方が、はるかに大きいというものである。
今の政府・自民党の考え方を推し進めれば、米国が自衛戦争と位置づける戦争に、後方支援といえども、地球の裏側まで自衛隊を派遣することが可能となる。そんな大きな裁量を与えて(歯止めなく)、時の為政者に最終的な判断を任せればよい、なんていう「性善説」に基づく能天気な態度は、官邸勤務が長い私には到底とれない。
私の考えの根底には、もちろん、憲法9条と集団的自衛権という、より本質的な問題がある。しかし、現実の問題としても、「国連決議」という「国際社会の総意」に基づかず、米国追随で自衛隊という戦闘能力ある部隊を派遣するということは、「世界の警察官」たる米国と同じように、それだけ世界に敵を多く作るということを意味する。日本人を、日本を、米国人、米国と同じように常にテロと向き合う、戦争と向き合う国民、国家にして良いのか。私は、ここに、インド洋上からの自衛隊の撤退というマイナスよりも、はるかに重要な日本の国益を見るのである。
ここで退けば・・・
(字数の関係で、以下、ホームページに続きます。下のリンクから続きをお読み下さい。)
続きはこちら⇒http://www.eda-k.net/chokugen/321.html
ホームページはこちら⇒http://www.eda-k.net/
『思考停止するな!・・・国際貢献・日米同盟を巡って』
先週、国連安保理で、自衛隊の燃料補給活動を含むインド洋上の海上阻止行動(OEF-MIO)について「感謝決議」がされた。この決議で鬼の首をとったかのような物言いをする人たちがいるが、ちょっと待ってほしい。
私もこの決議を、いくら日本が働きかけて「感謝してください」とお願いして回ったからといって、また、ロシアが「OEF-MIOは国連の枠外の行動で、一部の国の内政上の事情で決議がゆがめられた」と言って棄権したからといって、いたずらに矮小化してこき下ろすことはしない(ただ、「タダでガソリンスタンド」をやっているのだから、感謝してくれるなら能動的に感謝してほしかったという気持ちは少しある)。
しかし、この決議で、「不朽の自由作戦」(OEF)の本質的な性格が変わることがないことは、ロシアの言辞を引くまでもなく明らかであろう。
誰もテロとの戦いに国際的に取り組む必要性を否定する人はいないし、日米同盟が重要なことも論をまたない。問題は、だからといって、何で「インド洋上のガソリンスタンド」なのか、という点が問われなければならないのだ。そこには論理の飛躍があるし、ここ数年の安全保障上の致命的な「思考停止」がある。
私の考えは、「ガソリンスタンド」を止める多少のマイナスよりも、原理原則なき、戦火が残る状況下での、戦後初めての自衛隊の海外派遣を、説明責任を果たさないまま、なし崩し的に既成事実化していく危険の方が、はるかに大きいというものである。
今の政府・自民党の考え方を推し進めれば、米国が自衛戦争と位置づける戦争に、後方支援といえども、地球の裏側まで自衛隊を派遣することが可能となる。そんな大きな裁量を与えて(歯止めなく)、時の為政者に最終的な判断を任せればよい、なんていう「性善説」に基づく能天気な態度は、官邸勤務が長い私には到底とれない。
私の考えの根底には、もちろん、憲法9条と集団的自衛権という、より本質的な問題がある。しかし、現実の問題としても、「国連決議」という「国際社会の総意」に基づかず、米国追随で自衛隊という戦闘能力ある部隊を派遣するということは、「世界の警察官」たる米国と同じように、それだけ世界に敵を多く作るということを意味する。日本人を、日本を、米国人、米国と同じように常にテロと向き合う、戦争と向き合う国民、国家にして良いのか。私は、ここに、インド洋上からの自衛隊の撤退というマイナスよりも、はるかに重要な日本の国益を見るのである。
ここで退けば・・・
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