今週の直言
「『橋本改革は小泉改革の礎』・・・この流れを止めるな!」
五年半にわたる小泉政権が終わる。各方面でその総括・検証が行われているが、なぜか、あの「橋本改革」が「小泉改革」の礎になったことへの本格的な分析がない。旧橋本派(現津島派)が、小泉首相の構造改革路線、すなわち「自民党をぶっ壊す」、その標的になったからか、晩年の橋本氏の「一億円ヤミ献金問題」等の影響もあるのか。
しかし、いずれにしても「小泉改革」の分析・評価のためには、その先駆となった橋本改革への理解が必要不可欠だし、安倍新政権への注文も、橋本・小泉と流れてきた改革路線への評価と反省なくしてはできない。
まず「礎」の最大のものは、橋本政権が中央省庁再編の一環として実現した「官邸機能の強化」策だろう。特に、小泉首相が、道路公団や郵政三事業の民営化等で駆使した「経済財政諮問会議」の存在が大きい。
また、案外知られていないのが、内閣法の改正までして設けた「首相の基本方針発議権」だ。これで、それまでの事務次官会議→閣議というボトムアップの意思決定過程が重要政策では変更され、首相自らの閣議への提案によるトップダウン方式も可能となった。
郵政三事業の民営化も、本来の所管官庁である総務省ではなく内閣で法案を立案し、この「基本方針発議権」に基づき閣議に発議され、政府決定されたのである。これまで小泉首相が推進してきた官邸主導の政治は、その個人的資質に負うところもあるが、やはり橋本政権が用意した武器を縦横無尽に使うことができたことが大きい。
小泉改革最大の成果「不良債権の処理」も、橋本政権が進めた「金融ビッグバン」があったからこそ達成できた。この「一大規制改革」で国際競争の荒波にさらされた日本の金融機関は、予想だにしなかった旧財閥の枠組みを超えての合従連衡を繰り返し、今のメガバンク体制となった。この体力増強・体質改善と、長年染みついた「護送船団行政」への決別がなければ、とても不良債権の強引な処理という荒療治はできなかっただろう。
(以下ホームページに続く)
続きはこちらから
http://www.eda-k.net/chokugen/272.html
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http://www.eda-k.net/
五年半にわたる小泉政権が終わる。各方面でその総括・検証が行われているが、なぜか、あの「橋本改革」が「小泉改革」の礎になったことへの本格的な分析がない。旧橋本派(現津島派)が、小泉首相の構造改革路線、すなわち「自民党をぶっ壊す」、その標的になったからか、晩年の橋本氏の「一億円ヤミ献金問題」等の影響もあるのか。
しかし、いずれにしても「小泉改革」の分析・評価のためには、その先駆となった橋本改革への理解が必要不可欠だし、安倍新政権への注文も、橋本・小泉と流れてきた改革路線への評価と反省なくしてはできない。
まず「礎」の最大のものは、橋本政権が中央省庁再編の一環として実現した「官邸機能の強化」策だろう。特に、小泉首相が、道路公団や郵政三事業の民営化等で駆使した「経済財政諮問会議」の存在が大きい。
また、案外知られていないのが、内閣法の改正までして設けた「首相の基本方針発議権」だ。これで、それまでの事務次官会議→閣議というボトムアップの意思決定過程が重要政策では変更され、首相自らの閣議への提案によるトップダウン方式も可能となった。
郵政三事業の民営化も、本来の所管官庁である総務省ではなく内閣で法案を立案し、この「基本方針発議権」に基づき閣議に発議され、政府決定されたのである。これまで小泉首相が推進してきた官邸主導の政治は、その個人的資質に負うところもあるが、やはり橋本政権が用意した武器を縦横無尽に使うことができたことが大きい。
小泉改革最大の成果「不良債権の処理」も、橋本政権が進めた「金融ビッグバン」があったからこそ達成できた。この「一大規制改革」で国際競争の荒波にさらされた日本の金融機関は、予想だにしなかった旧財閥の枠組みを超えての合従連衡を繰り返し、今のメガバンク体制となった。この体力増強・体質改善と、長年染みついた「護送船団行政」への決別がなければ、とても不良債権の強引な処理という荒療治はできなかっただろう。
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