八方塞がり人事・・・本日内閣改造 | 江田 けんじオフィシャルブログ Powered by Ameba

八方塞がり人事・・・本日内閣改造

今週の直言
『八方塞がり人事・・・本日内閣改造』

 「自民党再生のためには安倍退陣しかない」「人事で政権が浮揚できるほど安倍政権を取り巻く状況は甘くない」と考えている私にとっては、本日行われる内閣改造など興味はないが、現実問題、安倍政権が当面続いていく以上、私の考え方ぐらいは整理しておきたい。

 まず本来、組閣人事は、その内閣が目指すべき理念や政策があって、それに適材適所で行うのが筋だが、今回はすべてが「身体検査」に左右されるということだ。

 自明のように、今度の内閣でスキャンダルで辞職するような閣僚が出れば、一発で安倍政権は終わる。安倍首相もそれがわかっているだけに、一ヶ月も時間をかけて身体検査を側近に命じているのだろう。しかし、これも両刃の剣で、実際、問題閣僚が出た場合「一ヶ月もかけて精査したのにそれでも分からなかったのか」と危機管理の甘さを逆に厳しく糾弾されることにもなる。

 「お友達内閣」もだめで、昔ながらの「派閥均衡、順送り内閣」もだめ。大前提に身体検査パスがあり、ある程度国民受けも狙わなければならない。まったく「針の穴を通すような人事」「回答困難な多次元連立方程式を解く人事」である。こんな人事、安倍首相でなくても誰ができるというのだろう。安倍首相自身の自業自得で招いた「八方塞がり人事」と私が称する所以だ。

 したがって、結果出てくる人事は再任も多いベテラン(過去に身体検査済)中心の内閣となろう。民間人を多数登用したいのも山々だが、前政府税調会長の例をひくまでもなく、民間人は案外身体検査には無防備で来た。「格差問題」「地域活性化」担当で、増田前岩手県知事(現地方分権推進委員長代理)を特命大臣か総務大臣で処遇するのが精一杯ではないか。

 このように、安倍政権は、人事の面でも八方塞がりだが、それでも政権を続けるというなら、安倍カラー(「美しい国」「戦後レジームからの脱却」)を捨て、米国政治にいう「トライアンギュレーション戦術」(取り込み戦術)をとるしかない。民主党が「生活が第一」というなら安倍内閣も「生活が第一」。民主党と同じ土俵にのって、その上で成果を競い合い勝つ。極めて難しいがこれをやるしかない。敵方の「売り」をむしろ自分の課題としてとらえ、「自分流」で解決することで国政や選挙の争点、焦点をなくしていく。そして敵方を国民が選ぶ理由をなくしていく。

 すなわち「劇的な政策転換」をやるしかないのだ。それが参院選の民意を真摯に受け止めるという、せめてもの意味だ。どっちつかずの対応が最悪の選択で、安倍政権のコアーな支持基盤(国家主義的保守層)はこの際きっぱり捨て、無党派を含めた一般国民の方へ舵を切るのだ。ただ、それが安倍首相にできるだろうか。

 いずれにせよ・・・

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