<Ed Sheeran Speaks at the 2015 American Institute for Stuttering Gala>
<エド・シーラン2015年 アメリカ吃音協会のパーティーでの受賞スピーチ>
これはアメリカで今まで頂いた2番目の賞です、とってもクールだね。
今夜賞を頂けるなんて全く思って居ませんでした。3か月前にエミリー(ブラント)からEメールをもらってこちらの賞をサポートすることになったんですが、この賞を頂くのはとても光栄です。
自分はとってもとっても変わった子供でした。生まれつき紫色のあざが顔にあって、小さい時にレーザーで取り除いてもらったんだけど、麻酔薬を忘れてから吃音がありました。それから、とても大きな青いNHSの眼鏡をかけていて、NHSというのは国民保険サービス(National Health Service)で、いつかアメリカでも同じシステムが導入されるといいですね。(笑)
あと片耳鼓膜がなかったりして、(他の問題の方が大きかったので)吃音は中でも一番小さな悩みでした。でもそれでもとても大変なことでした。一番困難だったのは、どういえばいいのか分かっているのに、上手くそれを表現できなかったということです。
色々なスピーチセラピーなど受けましたが、ハーブを飲むホメオパシーとかね、でもどれも効き目がありませんでした。
子供の頃音楽に目覚めて、特にラップが大好きになりました。エミネムのアルバムが、一番最初に父親がかってくれたアルバムでした。伯父のジムが、「エミネムは次世代のボブ・ディランだ」と父に言って(笑)ストーリーテリングですよね、似てますよね。どんな曲が入っているかまったく知らずに、自分が9歳の時に「The Marshal Mathers LP」を買ってもらいました。(笑)でも聞かせてもらえて、10歳になる頃には、最初から最後まで一字一句残らず覚えたんだ。彼は、とても早くメロディックにパーカッシブにラップをしていたから、それが吃音を直すのに役立ったんだ。それからずっと音楽を続けています。
参考:
憧れのエミネムとコラボ「River」とコラボすることになった経緯
本日このスピーチで子供たちに1つ伝えたいのは、癖があったり変わったところがあったとしても、吃音というのは全く心配するものではないということ。
子供に対して、必ずしも吃音に特別注意を与える必要はなくて、一般的に自分らしくいることを強く教えてあげてほしい。この世界であなた自身が一番なのだから。クラスで一番の人気者になろうとしたら、つまらない人間、ダサい配管工になるよ。
自分らしくいること・癖を受け入れること・変わっていることを受け入れること。変わり者でいるのは素晴らしいことだよ。クリエイティブな人達と知りあえたり、それにすごいフットボールのチームをもったりね。スピーチ得意じゃないんです、スピーチあまりやらないんで。
お伝えしたいことはとにかく、自分らしくいること・癖を受け入れること・変わっていることを受け入れること。吃音のことは、問題としてとらえないこと、折り合いを付けて、受けたいとおもう治療を受けること。問題として捉えない、人生の苦境と思わないこと。困難にめげずに前に進み続けること。
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素晴らしいスピーチで感動しました。彼の優しくて面白い人間性がよくわかる内容だと思います。
エドは、小さいころは変わった子供だった、という話はよくインタビューでしています。人と違うことで辛いことも沢山あったはず、人の痛みがわかる素晴らしい人になったことがよくわかります。
NHSにもちょっと触れて、これはアメリカに国民皆保険制度がないことをやんわり揶揄してますね。
スーツ姿もかっこいい、けど腕をまくってタトゥーみせなくてもよかったんじゃないかな?(笑)
エドシーラン エド・シーラン Ed Sheeran