< スマートグリッド >
電気の送電網のことです。
ここでのスマートは「賢い」という意味なので、賢い送電網。
日本語では主に「次世代送電網」と表記されています。
私達に供給される電力は、発電所が発生させた電力を電力会社が
各家庭や事業所に分配しています。
発電所 → 電力会社 → 電気使用者(家庭・事業所)
そして電力会社の最優先事項は、電気の安定供給です。
安定供給とはたとえば停電時などの早期復旧ですね。
日本の送電網は先進国の中でもトップクラスで安定していて、事故停電
における一軒あたりの停電時間のデータがそれを証明しています。
日本:19分
フランス:51分
イギリス:88分
アメリカ:97分
※)2006年度データ
日本の電力会社は十分使命を果たしていたわけです。
しかしそれは今までの話であって、これからは安定供給に加えて
もう一つ大事な役割が増えるのです。
これからの時代は再生可能エネルギーである太陽光発電や風力発電
などの割合を増やしてゆく必要があります。再生可能エネルギーは
火力・原子力・水力発電にくらべて、電力を作るさいの温室ガス発生量が
少ないので、温暖化抑制のためには電力量に占める割合を増やす必要
があるのは当然ですね。
しかし再生可能エネルギーは従来の火力発電などに比べて、発電量が
一定していないという面があります。
たとえば太陽光であれば天候に左右され、風力であれば台風のときなど
は通常時の何倍もの電力を発生させることになります。
もし許容量以上の電力が電力会社に送られてくれば、システムの故障など
トラブルの危険性があるので、制御が必要になります。
また、先日のブログで取り上げた「エネルギーの地産地消」であれば、
仮にローカルな地域で必要量を越える電力を発生させた場合は、
余った分を電力会社に買い取ってもらったり、家庭が太陽光などで
発電した余剰電力についても買取り制度が検討されています。
(これは欧州では「フィードインタリフ制度」として普及しています)
このように、従来は安定供給が使命だった電力会社に、発電所以外から
送られてくる電力を制御するという重要な役割が加わったのです。
そしてそのためには、従来の送電網に情報通信網を加えて、電力の
入出力量を緻密にコントロールすることが不可欠になったわけです。
これが次世代送電網といわれる「スマートグリッド」です。
将来のイメージとしては、このスマートグリッドに各家庭や事業所の
スマートメーターという端末が接続されます。
スマートメーターには操作ボタンとディスプレイが付いていて、1時間
ごとの電気使用量や現在の電力料金の確認や、出先からのエアコンの
操作などができます。
電力会社は、たとえば真夏のエアコン需要が多いときには電気代を
上げて、逆の場合は下げるといった価格の制御を考えていて、
家庭や事業所ではスマートメーターでそれをタイムリーに確認できます。
すると電気代が高い時にはエアコンの温度を調整したり、使用を控える
といった工夫を喚起するので、ピークシフトといって電気の需要過多
を防ぎ効率化にもつながります。
温室効果ガス90年度比25%削減のうち、国内削減分の目標が15%以上
と小沢環境相が表明しましたので、こうしたインフラ整備による後押しは
ますます重要になってきますね。
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動画のメッセージを作成したので、よかったらみてくださいね。
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