“ムラ社会人”日本人の強み・弱み
“ムラ社会人”日本人の強み、弱み
スズキの筆頭株主である米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)が、その保有する20%のスズキの株式を売却する方針を固めたということです。GMは経営不振に伴う大規模なリストラに着手している最中ですが、昨年十月に富士重工業株をトヨタ自動車などに譲渡したのに続き、スズキ株の売却益を財務体質の改善に役立てる考えで、さらに7・9%を出資するいすゞ自動車との資本関係見直しも視野に入れており、自動車業界の新たな再編に発展する可能性が出てきたようです。
一方、今やこのGMに肉薄し、次代の世界NO.1の座を狙うのは日本のトヨタ自動車です。同社は、これまでGMと燃料電池車の開発で提携関係を維持してきましたが、先日、その提携契約の期限をむかえ、新たに更新はしないことを発表しました。
最近の日本経済のデフレ脱却も追い風になって、メーカーを初めとした日本企業の復活を象徴している感があります。
ところで、「ものづくり大国日本」という言葉がいわれて久しいですが、“ムラ社会”の中で育まれてきた日本人の“気配り・気遣い”の感性は、神経の細やかさや手先の器用さにつながり、ものづくりだけでなく、ホテルやレストランなどでの世界一のサービスの質の高さを生み出してきました。
したがって、日本人は、その勤勉さや貯蓄意欲の高さなどもあって、今後も“当分の間?”経済大国の地位を急激に失うことはなく、少なくとも「メシの食える国」であり続けることでしょう。
問題は、「何もないところから、何かを考え出す」企画力や、「深慮遠謀にのっとって、長期的視野にたった」分析力の欠如です。したがって、国際社会の中でリーダーシップを発揮することができず、また汗水たらしてものづくりに励み、販売実績を上げれば上げるほど、特許などの知的財産権をしっかり抑えている米国などに“アガリ”をかっさらわれる構図は変わらないのです。
そういう意味で、今後、日本が将来にわたって、激しい国際競争の中で生き残っていくためにも、「“ムラ社会”をぶっ壊す!」ような個性的な日本人の育成が急務なのです。