【ネタバレを読むと楽しみが半減する可能性がありますのでご注意ください】

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫 NV レ 5-1)/早川書房

¥1,512
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誕生日の前日にえらいもん読みました…
いや、良い意味でね。
確か10時前から読み始めたんですが、
久々にぶっ通しで3時近くまで読書してました。


美少年二人の友情にときめく方、ぜひ読んでください!(笑)


読後感は「黒い家」とか、「火の粉」とかに近かったです。
ホラー・サスペンスっていうのかな。


舞台はイギリスの寮制男子校。
(舞台がもうね(もう何))


いじめっ子に目をつけられた男の子ジョナサンと、
孤高さゆえにクラスで浮いた存在の男の子リチャード。
ひょんなことから2人の友情が始まります。



リチャードが、ジョナサンをいじめた奴に
「ジョナサンをいじめたら許さない」
ばりのセリフを吐くところは、「おおおおおおお!」ってなります。



読者は思春期あるあるに身悶えしつつ、
周囲に散りばめられた謎に引っかかることになります。


冒頭から死んでいた「ポール」の死因は?
アッカーリー夫婦に何があったのか?
校長に隠された秘密とは?


気になって、ページをめくる手が止まらない!


そこから3章への転がり落ち方がすごい。
リチャードが徐々に精神に異常をきたしていく。
カリスマ性は歪み、周囲の人間をおかしくしていく。
読者はタイトルの意味を知り、
すっかり忘れていた冒頭のシーンに戻り突如悪夢が現実に変わる。


* * *


平凡な人間は、超然とした人に憧れる。
神を崇拝するように。
神は、「憎みなさい」という。
誰も愛するなと。


「きみは先生に認めてもらいたがっている。先生によく思われたいと思っている。ぼくは先生にどう思われようと、これっぽっちも気にしていない。それがきみとぼくのちがいさ。勇気なんかとは関係ない。」

「それなら、相手にそうとわからせなくちゃ。きみが憎んでいるということ、相手が何をしようと、平気だということを態度で示すんだ」

「きみはみんなに好かれたいと思っている。うまくみんなに合わせて仲間になりたいと思っている。それが君の弱みなんだ。それだから、アッカーリーやほかの連中につけ入られるんだ。きみはあいつらを憎む術を身につけなくちゃいけない。あいつらや、あいつらが大切にしているものすべてをね。そうすれば君は強くなれる。」



かつて、神に憧れ、目指そうとした少年は、最期に叫んだ。


「結局、いくら人を憎んだってきみは救われなかっただろう?!」