ヤクルトは打線の組み替えも実らず、中日・チェンの前に7回まで0行進。重苦しい雰囲気を振り払ったのは“伏兵”の一振りだった。
0―0で迎えた8回2死、小川監督は7回までわずか1安打と好投していた石川に代えて飯原を代打で起用。この采配がズバリ的中する。「石川さんが頑張っていたので何とかしたいと思っていた」という飯原。カウント2―2からチャンジアップを捉えた打球は放物線を描き左翼ポール際に吸い込まれた。
値千金の先制弾。レギュラーシーズンで本塁打ゼロの飯原は「たまたまです。手応え?あまりなかったですね」と照れ笑いした。一昨年の中日とのCSはケガで出場できなかった。悔しい思いをしたことを覚えています」。自身の悔しさも乗せた一打だった。
采配がピタリと決まった小川監督も「好機もなかったが(飯原が)最後の最後に大仕事をしてくれた。石川も気持ちがこもった投球だったし、畠山が打点を挙げたのも大きい」と絶賛した。
負ければ、中日の日本シリーズ進出に王手がかかる試合。何とか王手は逃れたが、厳しい状況に変わりない。飯原は「あしたから、また1戦1戦勝てるように頑張ります」と口元を引き締めた。