| 中国やモンゴルの砂漠(さばく)や乾燥地帯(かんそうちたい)から砂塵(さじん)嵐が発生します。砂塵嵐は、台風のような強風で砂や砂利(じゃり)が舞い上がる現象(げんしょう)です。
ところで、そのような砂塵嵐のことを、モンゴル語でトゥイリン、中国語でシャチェンバオといいます。砂塵嵐で舞い上がった砂のうち、遠くに運ばれる微小(びしょう)な砂粒を黄砂(こうさ)といいます。日本にとどく黄砂(こうさ)の平均的な大きさは、0.005mmくらいです。
黄砂の色は、クレヨンの黄土色と同じです。指でさわると、壁土(かべつち)みたいでちょっと粘(ねば)っこい感じがします。だから、洋服や自動車につくと簡単には落ちません。日本には2~5月に主に飛来(ひらい)し、秋にもたまに飛来することがあります。 最も遠くに風で運ばれるときは、ハワイやアメリカにも届きます。ハワイのジャングルの樹木(じゅもく)を維持(いじ)するためには、栄養素(えいようそ)となるミネラル分がたくさん必要です。黄砂にふくまれるリンや鉄等のミネラル分が、重要(じゅうよう)な役割(やくわり)をはたしているといわれています。 同じように、海に落ちた黄砂は、魚のえさとなるプランクトンの増殖(ぞうしょく)に必要なミネラル分を供給(きょうきゅう)する役割をもっているともいわれています。 他方、激(はげ)しい黄砂が来ると、視程(してい)が悪くなって飛行機が欠航(けっこう)するなどの交通障害(しょうがい)が起きます。また、韓国では、非常に激しい場合は、外出を控(ひか)えるようテレビ等で国民に知らせることが決まっています。 黄砂の発生回数が増(ふ)えたり規模(きぼ)が大きくなるのはどうしてか? 大気中を輸送(ゆそう)されてくる時、どんな現象の変化があるか? 地上に落下したらどうなるのか?など、まだまだ科学的に解明(かいめい)できてないことがたくさんあります。 |
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環境問題を解決するためには、どのような社会をつくればいいの?
私たちが直面(ちょくめん)している環境(かんきょう)問題は、人間の生活のしかたが変わり、生産活動が急激(きゅうげき)に広がったことによってもたらされました。環境は、人間にとってさまざまな資源(しげん)を提供(ていきょう)してくれる存在です。また、人間をふくめた生物と大気や水は、複雑(ふくざつ)な関係をむすび生態系を作っています。この生態系を生かしている自然の環境(財産)が危機(きき)に直面しています。環境問題を解決(かいけつ)するためには、人間の活動や社会、経済(けいざい)のあり方を変えていかなくてはなりません。
「環境アセスメント」ってなんですか?
この50年くらいの間に、日本では、ビル・工場・道路・ダム・港・ゴルフ場などたくさんの大きな施設(しせつ)が造られました。その結果(けっか) 、美しい環境(かんきょう)がこわされて、いろいろな問題が起こっています。
このような反省から、大きな開発を行うときには、その計画をスタートさせる前に、その開発により、環境にどんな影響(えいきょう)があるのか調査(ちょうさ)をしようということになりました。この調査を環境アセスメントといいます。
環境アセスメントは、調査の結果をまわりに住む人びとに知らせ、その人たちの意見も聞いて、よい環境が守られるようにしようというのが目的です。
ところが、事業などの実施(じっし)が決まってから評価(ひょうか)が行われているように見受けられ、環境の評価が不十分であり、環境保全のために有効(ゆうこう)に機能(きのう)していないという批判(ひはん)もあります。 そこで、現在では事業等の実施を決める前の計画段階(だんかい)から、関係する人を集めて議論(ぎろん)を進める「戦略(せんりゃく)環境アセスメント」という新しい考え方が注目されています。今後、よりよい制度改革(せいどかいかく)が期待(きたい)されています。