昨日、お引越しの見積もりで伺った方と長く話し込んだ。

 

数ヶ月前から親しくさせていただいている方だが、今日はその人の“人生の深い部分”に触れる時間になった。

 

今とても幸せそうに話すこの人にも、かつては光が見えない時期があった。

 

 

彼女は15歳で毒母から逃げるように家を出た。

 

若くして結婚し、離婚を経験し、心の病も抱えた。

 

言葉にすると数行で終わるが、その裏側には計り知れない孤独と痛みがある。

 

 

「昔の私、ほんまに真っ暗やった」

 

 

と彼女はあっさり言うが、その一言には深い谷を越えてきた人にしか出せない強さが滲んでいた。

 

転機になったのは今の仕事との出会い。

 

人と丁寧に関わり、明るくポジティブに過ごすことを日々重ねるうちに、自分自身が変わっていったという。

 

 

さらに、母親が亡くなる前の4年間の介護経験が、今の彼女の人に寄り添う姿勢の根っこになっている。

 

「しんどかったけど、あの時間があったから今の私がある」と静かに語る姿に、言葉以上の重みを感じた。

 

そして今の彼女は、迷いなく言う。

 

 

「今、めっちゃ幸せです」

 

 


闇を知る人の言う幸せほど、心に響くものはない。

 

そこには飾りも虚勢もない、ただ真実だけがある。

 

話題は、最近のFacebook投稿にも及んだ。

 

 

「我が家を卒業します」

 

 

と投稿したところ、閲覧数が10万を超えたそうだ。

 

思わず興奮気味に話す彼女の顔は、まさに“新しい人生の入り口に立つ人”そのものだった。

 

多くの人がその投稿に惹かれたのは、彼女の決断の裏にあるストーリーが、真っ直ぐ人の心に届いたからだろう。

 

人は、どれほど苦しい過去を背負っていても、環境と習慣と出会いによって変われる。

 

 彼女の話を聞きながら、こちらまで背筋が伸びた。

 

人生の節目に立ち会わせてもらえることは、この仕事の何よりの喜びだ。

 

昨日の対話は、私に静かな勇気をくれた。



ご縁に深く感謝しながら、明日の私はまた一歩進む。