今年も秋になり、友人の家の草刈りをした。
去年の秋にも同じ場所で草を刈ったが、その時は手の届かないところがいくつかあった。
特に、長く伸びた木の根元の草は手では抜けず、面倒で見えない場所にそのまま放置していた。
一年が経ち、気になっていたその場所を見に行くと、案の定、草はさらに太く強く育っていた。
放置した草が乾いて絡まり、根は地面をしっかりと掴んでいる。
今年はノコギリを持っていき、根元から切り落とした。
抜いた後の残骸もすべて集めて処分した。
頼まれたわけではない。
それでも気になって動いた。
「気になる」という感覚は、きっと自分の中に残っていた“やり残し”の記憶だ。
草刈りをしながら思った。
仕事でも同じように、頼まれたことだけをやっていては見えない部分が積もっていく。
少し先を見て、自分から手を入れることが大事なのだ。
作業が終わると、庭の風通しが驚くほど良くなった。
見えなかった地面に光が差し込み、空気が通る。
その瞬間、去年の自分に「これでようやく一区切り」と言えた気がした。
友人は笑顔で「こんなところまでやってくれたの?」と驚きながら喜んでくれた。
その素直な反応に、心が温かくなった。
ああ、こういう気持ちなんだな――
お客様が“想像以上”の仕上がりを見たときの表情は、きっとこんな感じだろう。
頼まれた以上のことをする。
見えないところに手を入れる。
それが信頼を積み重ねるということ。
友人とは、いつもお互いの仕事を応援し合う仲だ。
今年も秋になり、また草を刈った。
来年の秋も、また気になるところを見つけて手を入れるだろう。
そんなふうに季節を重ねながら、人も関係も少しずつ整っていくのだと思う。
明日もブログを書く。
――
名言:「頼まれたことの中に心を込め、頼まれないことに愛を込める。」(作者不詳)