近年、テレビにおける各ジャンルで高齢者向けの番組が多くなってきた。特に、それが顕著なのは音楽・バラエティ番組だ。若者向けの番組が減少の一途を辿る中で、逆に高齢者向けの番組は微増している。高齢者向けの番組は夕方から夜が多い。それに対して、若者向けの番組、特に音楽番組は九割が深夜だ。年間を通して平日の深夜に起きていても翌日に差支えが無い人とは、一体どのような人なのだろうか。しかし、これは非常に危険な兆候だ。何故なら、日本は国民の四人に一人が高齢者のいわゆる超高齢社会だからだ。今後、ますます少子化は進むだろう。そのような中で高齢者向けの番組ばかりに力を入れ、逆に若者向けの番組を軽視していては、これからも若者のテレビ離れは進むばかりだ。更に、それが進むといずれテレビ業界は既存のシステムに耐えられなくなってくる。企業は内需を期待できなくなり、スポンサー企業は減っていくかもしれない。そうなると、民放各局は今の番組水準を確保するためには、NHKと同じように視聴者からの受信料とスポンサー企業の両輪で番組の制作を行わざるを得なくなってくる。NHKも、受信料の更なる値上げは不可避だろう。こうして「日本のテレビ」はオワコンになっていく。因みに、超高齢社会の次に来るのは多死社会だ。

 

【参考資料】

NHK MUSIC

音楽・バラエティ番組|テレビ東京・BSテレ東

音楽|テレビ朝日 バラエティ|テレビ朝日

バラエティ・音楽|TBS

バラエティ・音楽|日本テレビ

バラエティ・音楽|フジテレビ