【大日本帝国海軍】1戦艦編8超弩級戦艦に類する戦艦0097第111号艦(一説によれば「紀伊」) | エコノミライ研究所のブログ

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2、文化の未来
3、社会の未来
を探求して行きます。

ウィキペディアはじめ、様々な文献や記録に残っている、近代国家として歩み始めた「日の本(ひのもと)」が、地球上の人類社会でトップグループを維持するために必要とされた「投資」物件である、戦艦をはじめとする、海上艦艇の歴史を紐解くシリーズを始めさせて戴いています。

 

1945年8月14日をもって無力化された

 

とはいえ、21世紀に入っても、「イージスアショア」計画が頓挫(とんざ)し、再び、イージス艦計画の延長線上に組み込まれることになりそうな現代「日本国」にとっても、参考となる「歴史の勉強」である、と確信いたします。

 

「ミライ」

 

への投資が、<いま>を生きる<ひと>にとって、どのような意味があるのかについて、考える切欠ともなる

 

思索の旅

 

幕末戊辰戦争前後から脈々と受け継がれてきた、「日の本」の海軍戦力に欠かせない、水上艦船についての紹介シリーズであります。

 

紹介する順番としましては、戦艦(巡洋戦艦)を筆頭に、巡洋艦、空母、駆逐艦、等々となります。

 

今回紹介する艦型は、国家を代表する艦船ともいうべき、戦艦で扶桑型に続く超弩級戦艦のうち

 

ワシントン条約失効後、陸奥以来久しぶりに建造される運びとなった

 

大和型戦艦

 

ですが、2番艦である武蔵(3代目)までは計画どおり竣工しましたが

 

戦況変化により3番艦信濃は戦艦ではなく空母として竣工し

 

今回紹介する第111番艦は起工間もなく戦況悪化により中止となりました。

 

今回はこのような

 

111号艦(一説によれば「紀伊」と命名予定)

 

について紹介致します。

 

(出典:ウィキペディア「111号艦」111号艦 - Wikipedia

 

111号艦(ひゃくじゅういちごうかん)は、第四次海軍軍備充実計画(④計画)により大和型戦艦四番艦として計画され呉海軍工廠で建造された戦艦であるが、未完成のまま工事中止、解体された。艦名は紀伊を予定していたとされる。

建造開始
1936年(昭和11年)のワシントン海軍軍縮条約の失効を見越して新戦艦建造の研究をすすめていた日本海軍は、欧米列強の新世代戦艦に対抗すべく、4隻の新戦艦を建造する“A-140計画”をまとめた。第三次海軍軍備充実計画により、1937年(昭和12年)11月4日に呉海軍工廠で一号艦(後の大和)を起工した。 1938年(昭和13年)3月29日に三菱重工業長崎造船所で二号艦(後の武蔵)を起工した。1940年(昭和15年)8月8日、「大和」は進水する。

続いて第四次海軍軍備充実計画により、 大和進水から約3ヶ月後の同年11月7日、呉海軍工廠は本艦(111号艦)を起工した。110号艦(横須賀海軍工廠、昭和15年5月4日起工)と111号艦は、金剛型戦艦霧島と榛名の代艦であった。

基本性能・要目は先行2隻(大和、武蔵)と変わらないが、110号艦(信濃)および111号艦(本艦)では、様々な問題点の改良が図られている。

副砲防御の強化
旗艦設備・居住性・爆弾防禦等を改良
舷側装甲、水平装甲厚は過大であるとして、10mmずつ削減され400mmと190mmに削減。バーベット部分の装甲厚も560mmから540mmに削減
機雷や艦底起爆魚雷に対し、機関部の防御力を強化。具体的には艦底の二重底部分を三重底とし、50mmDS鋼板を貼り足す。機関部など重要箇所には12mmDS鋼板による三重底部分を新設(大和、武蔵が艦底下2.5mでTNT炸薬200kgの炸裂に耐えられるのに対し、300kgの炸裂にまで耐えることが可能)
スクリュープロペラの直径とピッチの変更
対空火器として10cm連装高角砲を搭載する予定だった。砲の製造能力と予算上の制約のために見合わされたという説もある。
建造中止
1945年(昭和20年)10月の竣工を目指して、1940年(昭和15年)11月7日に111号艦は起工した。だが「大和」の残工事が予想以上に残っており、さらに同艦の竣工時期を1942年(昭和17年)6月上旬から1941年(昭和16年)12月上旬に繰り上げたため、呉海軍工廠の努力は111号艦ではなく「大和」に集中した。111号艦の工事は「大和」の目途がついた1941年(昭和16年)3月頃から順調に進むようになったが、二重底を設置して舷側甲鉄を組み上げ、前後防御囲壁設置工事中に工事中止指令が出される。 太平洋戦争直前の日本海軍内では時間を要する大型艦の建造よりも軽艦艇・輸送船舶の急造や損傷艦艇の修復計画が優先されており、1942年(昭和17年)初頭の真珠湾攻撃やマレー沖海戦などで航空攻撃により戦艦が撃沈されることが証明されるよりも前に、110号艦や本艦の建造中止がすでに決定されていた。

1942年(昭和17年)6月上旬のミッドウェー海戦で日本海軍は主力空母4隻(赤城、加賀、蒼龍、飛龍)を一挙に喪失、横須賀海軍工廠の110号艦(信濃)は空母に改造されることになった。一方、呉海軍工廠は改大鳳型航空母艦2隻と改飛龍型航空母艦5隻の建造を割りあてられ、造船ドックから111号艦をどけなくてはならなくなった。呉工廠は寸法を縮めた空母改造試案を出したが断念し、111号艦の二重底は5つに分解され、ポンツーン(浮桟橋)として再利用された。また111号艦以降の超大和型戦艦も、同様に計画中止となった。

その後
111号艦建造のために製造・集積されていた各種資材は、後に様々な艦艇の建造材料や修復のため転用された。一部は横須賀の110号艦(信濃)にも転用されたという。伊勢型戦艦2隻(伊勢、日向)を航空戦艦に改造する際にも一部が使用されている。また呉海軍工廠で行われたドイツ客船シャルンホルスト(空母神鷹)の空母改造工事にも用いられた。

名称
本艦の名称には異論や異説が多いが、完成時には日本の旧国名から採られる予定だった。111号艦に採用されるはずだった名称は『紀伊』であったとされることが多く、第二復員局の海軍関係者が1951年(昭和26年)にまとめた資料で確認できる。

 

<基本情報>

艦種    戦艦
命名基準    旧国名
運用者     大日本帝国海軍
建造期間    1937年 - 1944年
就役期間    1941年 - 1945年
同型艦    大和、武蔵、信濃(空母に設計変更)、111号艦(建造中止)
計画数    4隻
建造数    2隻
前級    十三号型巡洋戦艦
次級    改大和型戦艦及び超大和型戦艦(共に建造中止)
要目 (計画値)
基準排水量    64,000 t
公試排水量    68,200 t
満載排水量    72,800 t
全長    263.40 m
最大幅    38.9 m
吃水    10.4 m (公試状態・平均)
主缶    ロ号艦本式重油専焼水管缶×12基
主機    艦本式タービン×4基
推進器    スクリュープロペラ×4軸
出力    150,000馬力
速力    27ノット (50 km/h)
航続距離    16ノット (29km/h) で 7,200浬 (13,370km)
乗員    約2,500名
兵装    
45口径46cm3連装砲×3基
60口径15.5cm3連装砲×4基
40口径12.7cm連装高角砲×6基
25mm3連装機銃×8基
13mm連装機銃×2基
カタパルト×2基
装甲    
(数値はいずれも最大)

舷側 410 mm
甲鈑 230 mm
主砲防盾 650 mm
搭載機    
(数値はいずれも竣工時)

水上機最大7機
零式水上偵察機
零式観測機 他

 

 

このような感じで、次回も続けます。

 

次回もお楽しみに。

 

エコノミライ研究所

所長 楊田芳樹

 

 

1    黎明期
1.1    軍艦
1.2    運輸船
1.3    その他
2    艦艇
2.1    軍艦
2.1.1    戦艦
2.1.1.1    一等戦艦
2.1.1.2    二等戦艦
☆今回☆2.1.1.3    等級廃止後
2.1.2    巡洋戦艦
2.1.3    航空母艦
2.1.4    巡洋艦
2.1.4.1    等級制定以前(スループ)
2.1.4.2    等級制定以前(コルベット)
2.1.4.3    等級制定以前(巡洋艦)
2.1.4.4    等級制定以前(戦利巡洋艦)
2.1.4.5    等級制定以前(装甲巡洋艦)
2.1.4.6    等級制定以前(防護巡洋艦)
2.1.4.7    一等巡洋艦(装甲巡洋艦)
2.1.4.8    一等巡洋艦(重巡洋艦)
2.1.4.9    二等巡洋艦(防護巡洋艦)
2.1.4.10    二等巡洋艦(軽巡洋艦)
2.1.4.11    三等巡洋艦(防護巡洋艦)
2.1.5    水上機母艦
2.1.6    水雷母艦
2.1.7    潜水母艦
2.1.8    水雷砲艦
2.1.9    通報艦
2.1.10    敷設艦
2.1.10.1    急設網艦
2.1.11    練習戦艦
2.1.12    練習巡洋艦
2.2    駆逐艦
2.2.1    等級制定以前
2.2.2    一等駆逐艦
2.2.3    二等駆逐艦
2.3    潜水艦
2.3.1    一等潜水艦
2.3.1.1    海大型潜水艦
2.3.1.2    巡潜型潜水艦
2.3.1.3    その他の一等潜水艦
2.3.2    二等潜水艦
2.3.3    三等潜水艦
2.3.4    第一次世界大戦戦利潜水艦
2.3.5    特殊潜航艇・特攻兵器
2.3.6    実験艦・計画艦
2.4    砲艦
2.4.1    河用砲艦
2.5    海防艦
2.5.1    旧定義艦
2.5.1.1    一等海防艦
2.5.1.2    二等海防艦
2.5.1.3    三等海防艦
2.5.1.4    等級廃止後
2.5.2    新定義艦
2.6    輸送艦
2.6.1    一等輸送艦
2.6.2    二等輸送艦
2.7    水雷艇
2.7.1    一等水雷艇
2.7.2    二等水雷艇
2.7.3    三等水雷艇
2.7.4    日清戦争戦利艇
2.7.5    昭和期の水雷艇
2.8    掃海艇
2.9    駆潜艇
2.10    敷設艇
2.10.1    二等敷設艇
2.10.2    三等敷設艇
2.11    哨戒艇
3    特務艦艇
3.1    特務艦
3.1.1    工作艦
3.1.2    運送艦
3.1.2.1    給油艦
3.1.2.2    給炭艦
3.1.2.3    給炭油艦
3.1.2.4    給兵艦
3.1.2.5    給糧艦
3.1.3    砕氷艦
3.1.4    測量艦
3.1.5    標的艦
3.1.6    練習特務艦
3.2    特務艇
3.2.1    掃海特務艇
3.2.2    駆潜特務艇
3.2.3    敷設特務艇
3.2.4    哨戒特務艇
3.2.5    海防艇
3.2.6    電纜敷設艇
3.2.7    潜水艦母艇
3.2.8    魚雷艇
3.2.8.1    試作魚雷艇
3.2.8.2    輸入魚雷艇
3.2.8.3    T-1型
3.2.8.4    甲型魚雷艇
3.2.8.5    乙型魚雷艇
3.2.8.6    隼艇
3.2.8.7    太平洋戦争戦利魚雷艇
4    特設艦艇
4.1    特設軍艦
4.1.1    特設航空母艦
4.1.2    特設水上機母艦
4.1.3    特設航空機運搬艦
4.1.4    特設巡洋艦
4.1.5    特設敷設艦
4.1.6    特設急設網艦
4.1.7    特設潜水母艦
4.1.8    特設水雷母艦
4.1.9    特設掃海母艦
4.1.10    特設砲艦
4.1.10.1    砲艦兼砕氷艦
4.1.10.2    砲艦大
4.1.10.3    砲艦小
4.1.10.4    砲艦兼敷設艦
4.2    特設特務艇
4.2.1    特設捕獲網艇
4.2.2    特設防潜網艇
4.2.3    特設敷設艇
4.2.4    特設駆潜艇
4.2.5    特設掃海艇
4.2.6    特設監視艇
4.2.7    特設工作艦
4.2.8    特設港務艦
4.2.9    特設測量艦
4.2.10    特設電纜敷設船
4.2.11    特設病院船
4.2.12    特設救難船
4.2.13    特設運送艦船
4.2.13.1    給兵船
4.2.13.2    給水船
4.2.13.3    給糧船
4.2.13.4    給炭船
4.2.13.5    給炭油船
4.2.13.6    給油船
4.2.13.7    雑用船
5    雑役船
5.1    工作船
5.2    海洋観測船
5.3    交通船
5.4    救難船兼曳船」

(出典:同上)

 

 

艦艇 (「〇」は紹介済み艦型)
軍艦
戦艦
一等戦艦
〇富士型:

 0053富士 [II](→戦艦→一等海防艦→運送艦→練習特務艦)

 0054 八島
〇敷島型:

 0055敷島(→戦艦→一等海防艦→練習特務艦) 

 0056朝日(→戦艦→一等海防艦→練習特務艦→工作艦) 

 0057初瀬

 0058三笠(→戦艦→一等海防艦→記念艦)
〇日露戦争戦利艦
 0059丹後(←ロシア海軍戦艦ポルタワ / →戦艦→一等海防艦→ロシアへ返還)
 0060相模(←ロシア海軍戦艦ペレスヴェート / →戦艦→一等海防艦→ロシアへ返還) 〇相模型

 0061周防(←ロシア海軍戦艦ポベーダ / →戦艦→一等海防艦→雑役船)〇相模型
 0062肥前(←ロシア海軍戦艦レトヴィザン / →戦艦→一等海防艦)
 0063石見(←ロシア海軍戦艦オリョール / →戦艦→一等海防艦→雑役船)
〇二等戦艦
 0064扶桑 [I](→一等海防艦)
 0065鎮遠(←清国海軍戦艦 鎮遠 / →一等海防艦)〇日清戦争戦利艦
〇日露戦争戦利艦
 0066壱岐 [I](←ロシア海軍戦艦インペラートル・ニコライ1世 / →一等海防艦)

等級廃止後
〇香取型

 0067香取 [I]

 0068鹿島 [I]

〇薩摩型

 0069薩摩

 0070安芸
〇河内型

 0071河内 [II]

 0072摂津 [II]

〇第一次世界大戦戦利艦
 0073トゥルグート・レイス(オスマン帝国海軍戦艦)(割り当てられるも取得せず)
 0074ナッサウ(ドイツ海軍戦艦)(→就役せず。売却・解体)
 0075オルデンブルク(ドイツ海軍戦艦)(→就役せず。売却・解体)

 

巡洋戦艦
※最終時の艦種類別には存在しない。

〇筑波型:

 0076筑波 [II]

 0077生駒 [I]
〇鞍馬型:

 0078鞍馬 [I]

 0079伊吹 [I]
〇金剛型(→全艦戦艦に類別変更)

 0080金剛 [II]

 0081比叡 [II]

 0082榛名

 0083霧島
〇天城型:

 0084天城 [II](→航空母艦→未成) 

 0085赤城 [II](→航空母艦) 

 愛宕 [II](未成) 

 高雄 [III](未成)
〇第8号型(13号型):第8号(13号艦) - 第9号(14号艦) - 第10号(15号艦) - 第11号(16号艦)(全艦計画のみ)

金剛型(←巡洋戦艦):金剛 [II] - 比叡 [II] - 榛名 - 霧島
 

〇扶桑型

 0086扶桑 [II]

 0087山城
〇伊勢型

 0088伊勢

 0089日向
〇長門型

 0090長門

 0091陸奥
〇加賀型

 0092加賀(→航空母艦)

 0093土佐(未成)
〇紀伊型

 紀伊(未起工)

 尾張(未起工)

 第13号(11号艦)(計画のみ)

 第14号(12号艦)(計画のみ)
〇金剛代艦型

 藤本案

 平賀案(計画のみ)
〇大和型

 0094大和 [II]

 0095武蔵 [III]

 0096 110号艦(→航空母艦信濃)

 0097 111号艦
改大和型:797号艦
超大和型:798号艦 - 799号艦



などなど