先日来から、個人的に抱えている、或る宿題につき、出来るごとにこのブログにアップロードすることでコンテンツ保存する、という宣言は、文書量的には進捗率80%まで到達しました。
しかし、残り20%、すなわち、5個の命題のうちの一つだけは、聞いたこともないコトバなので、後回しのまま。。。
さて、何の話かといいますと
来週の土日、2022(令和4)年4月30日(土)から5月1日(日)の二日間に亘る
公益財団法人日本スケート連盟主催の指導者講習会(中四国会場)開催に当たりまして、
準指導員である不肖、楊田も、「準」の文字を取るべく講習受講することについてのハナシです。
アイススケート指導員講習は、講義(座学)と氷上練習(実際にスケートスキル指導を受ける)とに分かれており、
指導員へも、準指導員へも同じメニューで講習を受けます。
準指導員認定のための検定は、氷上検定のみです。
すなわち、氷上にて上級(A級?)課題のスケートスキルをマスターする必要があります。
指導員認定のための検定を受けるためには、氷上検定に加えまして
「指導員認定試験検定課題」
に記されている5つの課題につきレポートを作成し、そのうち、一つにつき、口頭で発表する必要があります。
4月23日(土)、今月2回目の倉敷アリエスクラブ練習に参加し、
クラブメンバーに、分からないところを相談して、ある程度、不安な目を摘み取ることができましたが、
氷上滑走面では、「二」の字ストップ、やっぱり不安であることと、
キャーリングといって、足を前後にずらしてカーブを描く動作も出来ているのか自信がないまま。
座学面では、表題にも記しましたとおり
スポーツ・インテグリティ
という、聞いたこともないコトバについて語らなければならない、という課題が残りました。
氷上滑走面は、実際に滑ってみて、指導員の先生方にチェックしてもらえればいいとしまして、
件(くだん)のワケわからぬコトバにつき、残り1週間で何らかの見解を纏めなければならなくなっています。
そこで、この場をお借りしまして
スポーツ庁公式HPより公開されている情報を基に、使えそうな話題を以下に転載することによって、学びを得たいと思います。
・・・・・以下、転載文(国関係の著作権引用は、引用元を表示すれば大丈夫なので、著作権二次使用の連絡は不要)・・・・・
スポーツ・インテグリティ推進事業(令和2年度)
スポーツ界におけるインテグリティ(誠実性・健全性・高潔性)の確保は,スポーツ活動の基盤です。
クリーンでフェアなスポーツ界の実現に向け,スポーツが持っている本来の力を損なうことがないよう,令和2年度にスポーツ団体ガバナンスコード遵守に向けた専門家のコンサルティング等による先進事例の創出,スポーツ仲裁の理解増進に向けた啓発活動や、スポーツ団体の女性役員の育成・マッチング支援を行いました。
スポーツ・インテグリティ確保のため,本事業の成果を広くご活用いただくことを期待します。
スポーツ界のガバナンス強化の推進
本事業では,公益財団法人日本スポーツ仲裁機構,公益財団法人日本ラグビー協会,一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構に委託し,スポーツ団体ガバナンスコード<中央競技団体向け>の遵守を前提としつつ,より高いレベルのガバナンスを確保するため,専門家によるコンサルティングの活用,関係団体との協働,地方組織の改革等の中央競技団体による自主的な取組を支援することにより,他のスポーツ団体の模範となり得る先進事例の形成を行いました。
各団体でも活用可能な資料も公開しておりますので,ぜひご覧ください。
公益財団法人日本スポーツ仲裁機構
公益財団法人日本スポーツ仲裁機構に委託し,スポーツ団体へのメンター派遣によるスポーツ団体ガバナンスコードの順守に向けたコンサルティング,利益相反の適切な管理のための具体例の提示・解説及び平成30年度に作成した危機管理マニュアルの改訂を行いました。
公益財団法人日本ラグビー協会
公益財団法人日本ラグビーフットボール協会に委託し,地方組織との連携強化のため地方組織向けのガバナンスハンドブックの作成を行いました。作成に至るまでのアンケートやヒアリングの詳細も掲載しておりますのでご覧ください。
- 事業実施報告書 (PDF:241KB)
- JRFUガバナンスハンドブック (PDF:1.3MB)
- ガバナンスハンドブック案(NF向け参考資料) (Word:492KB)
- JRFUガバナンスハンドブック説明会資料 (PDF:8.6MB)
- 都道府県協会ガバナンスアンケート実施報告 (PDF:359KB)
- 都道府県協会ガバナンスアンケート説明資料 (PDF:490KB)
- 都道府県協会ガバナンスアンケート報告資料 (PDF:1.1MB)
- 都道府県協会ヒアリング実施報告 (PDF:347KB)
一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構
一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構に委託し,障がい者スポーツ団体,一般スポーツ団体を主に対象として意識啓発のための研修の実施や規定等の整備に向けたコンサルティングを実施しました。
スポーツ仲裁活動推進事業
本事業では,公益財団法人日本スポーツ仲裁機構に委託し,スポーツ仲裁活動理解促進のための研修会の開催や,多様なスポーツ紛争事例がある国への派遣研修及び調査研究の実施等、スポーツ仲裁活動推進のための施策を行いました。
スポーツ団体における女性役員の育成・マッチング支援
本事業では,パーソルキャリア株式会社に委託し,女性役員の登用に積極的に取り組むスポーツ団体に対して,マッチングに向けた支援を行いました。
(出典:スポーツ庁トップ > 政策 > スポーツ界の透明性,公平・公正性の向上 > スポーツ界のコンプライアンス強化事業について > スポーツ・インテグリティ推進事業(令和2年度https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop10/list/detail/1418884_00002.html)
![](https://www.mext.go.jp/sports/common/img/jsa_ogp_img.png)
日ス連検定課題は
「スポーツ・インティグリティの維持のために普及部は何をするべきでしょうか?」
というお題であります。
さて、どう答えるかな(ザンボット3のおじいちゃんのようなしゃべり方)
楊田的な回答は、例に寄りまして、作成出来次第アップロードすることで差し替える予定です。
それにしましても
リアル世界でいろいろストレスがあるから、その発散の手段としてスケートを始めて、相当の年月が経ちました。
その間に、倉敷アリエスクラブメンバーの皆様とも、相当な信頼関係を築き上げることができました。
ですので、楊田の知っている世界が、メンバーの方が初めて遭遇する不安を和らげることもできることに嬉しさを感じました。
「ねぇねぇ楊田さん、実は、〇〇が〇〇なんですよ。このことで、知っていることあります?」
楊田を信頼できる<ひと>であると思って下さるから、気軽に話しかけて下さることに、感謝する次第です。
それでも、別の或る方より
「楊田さん、ああた、そこまで滑れるのに、アイスダンスせんなんて、勿体ないよう、何でせんのう?」
という有り難いお言葉を頂戴しましたが、
・シングルスケートに特化したい
・まず、目指すのは、フィギュア検定1級合格
・スケート指導員の端くれとして、この方向性でのスキルアップを優先している
・冬季五輪のブロンズメダリストを輩出したまち倉敷の一市民として、倉敷市民だけでなく、一人でも多くの<ひと>が当たり前のようにスケートができることを実現させる、という「まちづくり」をしている
・非公開の理由
を理由に、丁重にお断りしました。
ただ、アイスダンスのステップは、フィギュア1級でも「ワルツステップ」というステップパターンがありますから、
今後も、気力・体力のレベルアップに努め、月に1度のペースでスケート練習できる態勢に戻したいと考えています。
というわけで(何が)
取り留めない長文となりました。来週は、いよいよ、講習会だ。がんばろ。
本日も、素敵な日曜日でありますことを。
・・・・・検定課題メモ・・・・・
1.指導者としての心構えで何が重要だと考えますか?
スケート初心者の方への指導という前提ですと、3段階の重要性があると考えます。先ず、重要な順から箇条書き致します。
1、「スケートって楽しいよ・面白いよ」という<想い>を伝えること。
2、氷の上で実施するスポーツであることから、怪我・事故防止などの安全配慮についても適切な指導をすることができること。
3、上記「1」「2」が備わった上で、指導者として身に付けているスケートスキルを、一つでも多く、伝えることができること。
スケート無料体験会などで時々直面したのは、「もう二度と、スケートをしたくない」という<ひと>が居られたことです。
地上とは異なり、氷上では<ひと>にとっては、異様な世界ですが、それでも、スケート靴という文明の利器があれば、<ひと>は自由に動き回ることができます。
誰にでも最初があって、慣れないうちは、失敗して転んでしまいます。
ですが、アイススケートの面白いところは、一つの技術を習得した先には、必ず、更なる高度な技術の存在があり、<ひと>それぞれの目標設定・満足を与えてくれる生涯スポーツであることです。
「アイススケートは、必ず、氷が怖くなく、面白くなるスポーツだ」、という<こころ>を持ってもらえるような、適切な指導方法を身に付けたいと思います。
或る<ひと>が、この世で数あるスポーツ・技芸の中から、アイススケートを人生の豊かさのために選択して下さったこと、更に、その貴重な選択の先に<自分>が指導者として選ばれている、という状況が実現するならば、このことに<こころ>から感謝しなければならない、とも思う次第です。
2.スケート初心者に対する指導方法について述べてください。
3段階に分けて説明致します。①前提のお話、②地上での指導方法、③氷上に初めて上がる際の指導方法、についてです。
①前提
「スケートはできる」と思い込んで頂くことと、
「スケートは、脳を騙すスポーツだ」と理解して頂くことから、指導が始まると思っています。
何故ならば、スケート未経験者の移動概念は、歩くこと、走ることのみが、「脳」に「体験している動作」としてインプットされているに過ぎないからです。
滑って移動することに対して、脳は「未経験」であることから、戸惑いや違和感、あるいは恐怖感を抱く<ひと>も居られます。
従って、「脳」のメカニズムに対して、「滑る」という感覚が、異常なことではなく、当たり前のことである、という経験を「インプット」させる必要があるのです。
②地上での指導方法
このことから、スケート初心者の方に対する指導の最初期には
1、スケート靴の特性についての説明
地上において、
2、スケート靴を履いたままでの歩行
3、氷上時を想定した歩行動作の徹底
並びに、
4、片足でもバランスを取る(1秒程度)ことができる訓練
を実施します。
③氷上での指導方法
一番大切なのは、氷上に初めて上がる<ひと>の、氷に対する恐怖心を無くしてあげることです。
スケートを始めようとする<ひと>がスケートの練習を始めるためには、転ばないことが大前提ですが、転んでも安全に立ち上がれるよう、指導することも重要だと思っています。
具体的には
1、足の「つま先」「かかと」の意識付けを伝達し、気を付けの状態で「v(ブイ)の字」=三角形となるように意識してバランスをとってもらうことを伝える
2、もし、転倒しそうになる場合には、お尻から転倒するよう指導し、立ち上がる方法についても実演することで指導する方式とします。幼年期の<ひと>は、この動作を面倒に思い、真似をして頂けそうにない場合がありますが、根気強く、転んで起き上がる動作を根付かせるべきだと思います。
3、氷上での「滑る」という感覚を受け入れることが困難な<ひと>が、時折、居られますが、このような<ひと>に対しては、指導員がバックスケーティングスタイルで該当者の両手を前から支え、場合によっては指導員が引っ張ることも許されるものと考えます。
いずれにしましても、スケート初心者の「滑る」という感覚を脳内で植え付けて頂くことを実現させるのが、スケート指導員としての最初の指導だと考えます。
3.普及部が指導している止まり方の種類とそのうちの1種類の止まり方の指導を述べて下さい。
「(逆)イ」の字ストップ、「ハ」の字ストップ、「二」の字ストップ、および「T」の字ストップがあります。
このうち、「(逆)イ」の字ストップについての指導方法について述べさせて戴きます。
その手順は次のとおりです。
1、両足滑走状態で膝を曲げます。
2、右足のみ「ハ」の字となるよう、足の踵(かかと)のみ開いた状態にします。この状況が、カタカナの「(逆)イ」の字に似ています。
3、「(逆)イ」の字の態勢で滑走しながら、膝(ひざ)を曲げ踵(かかと)のみ開いた右足を蹴り出すように伸ばして行きますと、氷を削るような状況になることから、滑走速度が落ちます。
4、完全に停止し、3秒経過したら、直立し、両腕を真横に上げ、停止出来たことをアピールします。
スケート靴の刃先「ブレード」は、氷に対しては前後の動きのみ可能であり、左右には「基本的」には「ほとんど」動きません。
ですが、体重移動、重心バランスの調整により、「基本的」に動かない左右方向の動作が可能となる場合があります。
ブレードの地上への圧力を弱め、ブレード角度を浅くすれば、大工道具の「鉋(かんな)」のように、氷を削りながらでも、若干距離を移動することが可能なのです。
この状況を簡単に再現できる指導方法が「かき氷をつくってみよう」という指導プログラムであることを、付言致します。
4.前進滑走の指導方法について述べて下さい。
歩行動作が出来ている前提で述べさせて戴きます。
まず、直立するときの姿勢は、足については踵(かかと)を閉じて「V」の字を作るよう、つま先を開きます。
腕は、真っすぐに斜め前、斜め下の方向へ伸ばします。
このとき、「貴方は、飛行機ですよ、腕は、羽ですよ」と伝えることで、腕を上述のように伸ばす意味を暗示させます。
つまり、体幹が未発達な状態では、両腕によるバランスが大切なのです。
次に、蹴り出しと、前進滑走の方法を、まず指導者が実演して「見本」として見てもらいます。
そのうえで、動作を順番に伝達します。
1、足を閉じたまま、膝を曲げ「ガニ股」のような姿勢を取ります。
2、左斜め前方向へ進むため、右足を踏ん張るよう伝えます。このとき、スケートの刃が前後にしか動かず、左右には動けない特性を利用し、右足を踏ん張れば、左足のスケート1本だけで前へ進めることも伝達しておきます。ですので、この段階でも、指導者が「見本」を見せながら進める方が効果的だと思います。
3、右足を蹴り出すため、膝を延ばせば左前へ進めるための第一歩を実践してもらいます。片足で滑るには未だ不安がある方は、右足を付けて両足滑走になっても構わない旨も伝えます。
4、左足からの「一歩目」が完了するときには、右足を揃えることを伝えます。そして、大なり小なり進めなくなるので、止まった位置で直立姿勢のまま待機してもらいます。
5、上記「1」から「4」の動作につき、左足と右足とを読み替え、実施します。
6、上記動作により、左右一通りの前進が出来ることが確認できるまで、一歩ごとに動作を止めては進めます。
7、一歩ごとの動作が安定しましたら、左右交互の動作を連続して繰り返すよう、指示します。ただし、最初は2歩ないし、4歩目程度の繰り返しで、敢えて動作を止めるなどをして、滑走の動作において不適切な部分がないかを探索し、発見した場合には改善を伝達します。
5.スポーツ・インティグリティの維持のために普及部は何をするべきでしょうか?
スポーツ庁のホームページを閲覧しますと、「スポーツ・インテグリティ推進事業(令和2年度)」という名称にて、「スポーツ界におけるインテグリティ(誠実性・健全性・高潔性)の確保は,スポーツ活動の基盤です」という説明から入り、スポーツ界のフェアプレーを実現させるための模範的な取り組みを紹介することで、スポーツ・インテグリティの維持を図ろうとする状況を窺い知ることができます。
令和元年度以前では、「スポーツ界のコンプライアンス強化事業」という名称でしたので、各スポーツ競技団体の法令遵守状況の確認・遵守徹底を図るというイメージが強く、形式のみの遵守で、実効性が伴わない事例が散見したことから、「インテグリティ」という包括的な用語に置き換わったのではないか、と推察します。
日本国には、多種多様なスポーツ競技団体が存在し、それぞれの有する「文化」も異なります。競技によっては、世界選手権やオリンピックで採用される競技もありますから、その「文化」がグローバル的視点から構築しなければならない場合もあります。
このことをアイススケート競技に照らし合わせますと、フィギュアスケート、スピードスケート、スピードスケートショートトラックという競技種目において、日本国は、いずれも強豪国として、世界から常に注目され続けているものと推察します。
このような「スケート大国」ニッポンを実現させたのが、公益財団法人日本スケート連盟だと自信を持ってコメントすることができますが、競技レベルにより差はありますが、経済的負担の存在、関係者の政治的メカニズムの存在、が時として関係者に悪影響を及ぼしている場合もあるかもしれません。
1894年に定められて以来、変更されることのなかった「より早く、より高く、より強く」というという、五輪スローガンが、2021年の東京オリンピックから、「より早く、より高く、より強く-共に」と初めて変更されました。
「世界の頂点」を目指すスポーツ競技でさえ、「共に」というスローガンを掲げる時代となったことに、私たちも注目するべきだと思います。
以上の環境問題を踏まえて、普及部は何をするべきかを考える場合には、個人的に命名した用語で恐縮ですが、「シックスエレメンツ」の存在を常に意識して行動すれば良いと考えます。
「シックスエレメンツ」とは、文字どおり、6つの要素です。
1、ひと
2、もの
3、お金
4、情報
5、時間
6、こころ
のことです。
「優れた経営者とは」という問いに対する回答例でもありますが、スケート指導者としても、これらの要素の存在抜きにしては論述できないと思います。
特に、一番大事なのは、6番目に示した「こころ」のことです。
或る<ひと>が、どれだけ優秀なスタッフに恵まれても、経済力があろうと、高価なスケート靴を持てるような経済力があろうと、状況を有利にする情報やタイミングを持ち合わせていても、その<ひと>にその持ち合わせた「エネルギー」を適切な方向へ動かすための心構えが不適切であれば、物事は失敗します。
このことを、スケート指導に置き換えますと、結局のところ、
「スケートは楽しいよ」
という指導力を持ち合わせるための「こころ」を持つことが、最も大切だと考える次第です。