バッテリー残量が少なくなったり、急勾配の登り坂や全開加速時には、フロントに搭載された排気量2.0リッターの直列4気筒「MIVEC」エンジンが始動。クルマの原動力(の一部)になると同時に、ジェネレーターを介して発電機としての役割も果たし、バッテリーを充電する。いわばエンジンはモーターのサポート役であり、基本は(例えエンジンが発電のために動いていたとしても)電気によって走行する "電気自動車" なのである。
低速時はモーターによって駆動し、高速走行時には電気よりもガソリンを使うほうがエネルギー効率が高いため、エンジンが「トランスアクスル」と呼ばれる固定ギア比のギアボックスを介して前輪のみを駆動。追い越し時などにはモーターが後押しする。
トランスアクスルのギア比は「通常のトランスミッションでいえば5速相当くらい」とのこと。低速時はモーターによって駆動するため、エンジンは高速専用ギア比でまったく問題ないのだ。いわゆる「変速機」は積まれていない。
最高出力60kW(約85ps)のモーターは前後に1個ずつ積まれ、それぞれ前輪と後輪を駆動する。もちろん走行状況によってその駆動配分は可変するという、SUVらしいフルタイム4輪駆動だ。
そんなほとんどの走行を電気のみでこなしてしまうアウトランダーPHEVの燃費は、JC08モードで61km/h以上。燃料タンクとバッテリーを合わせれば、航続可能距離は880km以上にもなるという。200ボルトの家庭用電源によってフルにバッテリーを充電すると約4.5時間かかる。急速充電器なら80%まで約30分で充電可能。
車両重量はエンジンのみのアウトランダーよりも約270kgほど重い。しかしバッテリーは床下に積まれているため、ルーフ高や着座位置が高くても重心は低いから「(オンロードでも)走りは安定している。前後重量配分は50:50になっているそうだ。
電気自動車には付きものとなる航続可能距離の心配がなく、内燃機関のみを搭載する自動車や多くの市販ハイブリッドカーよりも遙かに低燃費。そしてSUVならではの実用性や4輪駆動による高い走破性も兼ね備えている。価格次第によっては大ヒットしそうなアウトランダーPHEVで、かつてパジェロやパリダカ参戦で鳴らした「SUVのミツビシ」というイメージが戻るかも知れない。
