プレゼント

めずらしく、
夫がプレゼントを買ってくれた。


モノはネックレス。



箱を開けて、固まった私。




もらっておいて何だが、
ぜひ一言言いたい。



いや、
せっかく買ってくれた物。
ここは我慢して押入れの奥深くにしまって、
見なかったことにするべきか。


いやいや、
この先、身につけてもらえぬ物に銭をはたく
彼を思えばこそ、今言っておくべきであろう。



「これは、つけないわ。」




・・・というか、つけられないわ。



夫がくれたのは、
私のイニシャルのネックレス。



そして、私のイニシャルは“H”。




「H」を首からぶら下げて歩く女って・・・。



彼はそこまで考えなかったというのか。



・・・とにかく、
この先首にぶらさがることもないであろう
ネックレスをもらったという記録でした。