香水を好む女性は世に多い。


 日によってテーマを変える女性もいれば、


つける場所によって香りを変えたりする女性もいる。


 「うなじはシャネル」、「手首はCK」という風に。



 女性は言う。

「どう?今日の香り、秋らしくていいでしょ?」


 私は答える。

「うん、いいねえ、少しスパイシーで。」


 「でしょ?」

 女性は満足気に微笑む。




 白状すると、その香水の名前も香りも全く覚えてはいない。


 得てして、男とはそういう生き物ではないだろうか?


 女性の装飾物にはあまり興味がないのだ。


 

 香りに関して言えば、

「石鹸の香りのする女性」には興味が湧く、というより


はっきり言って好みだ。



 一休が遠い昔、好きだった女性は、


衣装ケースやランジェリーボックスに


ショウノウの代わりに石鹸を入れる女性だった。


 長く艶やかな黒髪の女性だった。



 この「昭和感覚」、


読者の方には理解できぬだろうか?