あんのこと 観に行った。

実話を元にした話。低層社会の真っ暗な深淵を覗き込んだみたいに、悲しかったし重かった。救いってなんだろうね。毒親には子供を失うという未来予測もなく、ただ自分の今のために子供を消費し尽くしたんだろう。しかし、過度な脚色を排除した作品だった。

そんな人が見えないだけで、社会の底辺にはたくさんいるわけだ。観なければならない1本だった。

しかし、河合さんすげー俳優さんだった。



あんのことと碁盤斬りは対局にあると思う。

碁盤斬りはエンタメ風味もあり、時代劇、囲碁を好きな人にも届くように作ってある。つまり、集客も収益も考えられてる。あんのことは切実性だと思う。今の時代に発信しておかなければならないという覚悟。吾郎さんもつよぽんもいい作品に出られて良かったなと思う。新しい地図が駄作に二人の貴重な俳優時間を使わないでいてくれることの嬉しさだ。



「演じる際に感情に身を任せてしまうと、柳田格之進のキャラクターにブレが生じてしまうかもしれない。そのブレは当然ながら、作品そのものにも影響を与えることになります。つまり、物語の展開やテーマだけでなく、草なぎさんの硬質な演技こそが、この『碁盤斬り』を硬派なエンターテインメント時代劇たらしめているように思うのです。」


碁盤斬りは落語で取り扱われる難しい題材で、落語家の方々も回避するような話。そこを映画化したとき、落語家の方々がどうするんだ、あんな難しい柳田格之進、と思って、観に行ってくれている。

そして、エンタメとしてきっちり昇華されてることに驚いたそうだ。草彅さんの説得力。それに尽きると思う。


https://news.yahoo.co.jp/articles/e2bd667b342b49dd821cbb2e24aee60c27ab8a61