全力でがむしゃらに 横浜・森本誕生Ⅲ | エコダの素直な生き方 ecoda's gentle life

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雲のように風に身をまかせ、川の水のように流れに身をまかせる生き方を求めて。明るく楽しく生き生きと暮らすために本当に必要なモノをご紹介していきます。

入団会見の彼を見て笑いながら、心が温かくなっていました。

誰にでもその人なりの歴史があります。。。

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◆44年ぶりに日本一の栄冠に輝いた北海道日本ハムファイターズ。今年の日本シリーズで最高の打率、最多安打、最多得点を記録したのが、急成長を遂げた25歳の若き一番打者、森本稀哲(ひちょり)。

幼少のころ、髪の毛が抜けて生えなくなる病気にかかり、人知れぬ苦悩を味わった森本だが、今では底抜けの明るさでチームの雰囲気を盛り上げている。高田GMに森本の良さを尋ねると「とにかく元気なことだね」と一言。ヒルマン監督にも森本のパフォーマンスについて尋ねると、にわかに相好をくずし「彼のそばにいて笑わずにはいられないよ」と。

◆普段の森本はいたって真面目な好青年だ。インタビューでも一生懸命誠意を持って答えようとする。しかし、あいまいな質問や、自分の考えと異なる場合には即座に否定する。まだ25歳だが様々な苦労を乗り越えてきた意志の強さが垣間見えた。


彼は努力をひけらかしたがらない。どれだけ頑張っているか聞き出したいし、撮影したいのだが「みんなやっているから」とかわされる。ベンチ裏での特打ちを一瞬だけ撮影させてもらった試合後、ヒットが出たので、「特打ちの成果ですね」と問いかけると「そういうことは人前で言うことではないので」と語気を荒げた。

そんな森本にとって、心をさらけ出せたのは新庄だけだったのではないか。二人の姉妹の間で育った森本には、本当の兄貴のような存在だったのではと思える。取材中、森本が新庄と何度も一緒に球場に来る姿を見た。新庄が痛めている足を気遣いあるときは森本の車で、あるときは新庄の車で。ベースランニングのイベントで森本が1位となったときの新庄の喜びようはなかった。自分の後継者を見る喜びのようにも映った。



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◆ついに森本が新庄とともにプレーする最後の日が来た。この日の球場の入りで森本は「ツーさん(新庄)のことで頭がいっぱいで眠れず、気が付いたら朝だった」と話してくれた。そのせいかどうか、この日は無安打に終わってしまったが、野球の神様は粋な計らいをしてくれた。日本一を決めた最後の打球を森本と新庄の間に運んだのだ。


◆7回から涙で打球が見えなかった新庄。「俺のところに打球が来たら取れなかった」というように、森本の隠れたファインプレーだ。打球をグラブに収めると森本は一直線に新庄のもとへ駆け寄り、涙にむせぶ新庄に抱きついた。あの気丈な森本も涙にかきくれた。誰にも打ち明けられなかった野球の悩みを受け止めてくれた先輩への、感謝の気持ちが溢れたに違いない。そして記者会見の席で、新庄から森本への背番号1の継承の瞬間が訪れた。



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新庄 Fの足跡